M&A法制[Mergers and Acquisitions]

Numbering Code P-LAW2066260LJ41 Year/Term 2022 ・ 前期
Number of Credits Course Type 主として講義形式で行う。なお、可能な限り、双方向・多方向形式を取り入れる。
Target Year 2・3 Target Student
Language Day/Period 木4 木5
Instructor name 森田 恒平・松下 憲
Outline and Purpose of the Course 昨今、我が国において、企業買収や組織再編(以下「M&A」)は、経営の一手段として益々その重要性を増してきている。M&Aは、法律のるつぼとも言われ、関連する法分野は多岐にわたり、また、最近は多くの裁判例も登場している。そこで、本講義は、会社法を中心に、金融商品取引法、その他M&Aに関する法律・裁判例の基本・ポイントを理解した上で、実務的に重要性の高い論点や最先端の論点について検討を行うことを目的とする。
Course Goals 上記「授業内容」記載の各科目についてその内容を具体的に説明できるように理解して、上記「概要」記載の成果を得ることである。
Schedule and Contents 1.M&Aとは何か
本講義全体のイントロダクションとして、M&Aの意義につき、その目的・機能等に基づいて整理・類型化を試みた上で、それぞれに対応する事例を紹介しつつ、M&Aに対するイメージの醸成を図る。
2.M&Aの手法
次回以降の導入として、我が国におけるM&Aの手法として一般的な、株式譲渡、合併、株式交換・株式移転、会社分割、事業譲渡、第三者割当増資、公開買付け、スクイーズアウトなどについて、その概要及び若干の具体的な事例を解説する。
3.組織再編(1)
M&Aの手法として幅広く用いられる合併、株式交換・株式移転、会社分割、事業譲渡など組織再編の各手法の手続についてその基本を理解するため検討を行う。
4.組織再編(2)
各組織再編に関する重要な論点について、会社法下で新たに生じた論点を含め、検討を行う。
5.株式・新株予約権
M&Aや資金調達の各局面で利用・検討される株式(種類株式を含む)・新株予約権について、その基本的事項・特性を理解するとともに、その活用方法について検討する。
6.第三者割当増資
第三者割当増資の有利発行及び不公正発行についての裁判例等の検討を行う。
7.スクイーズアウトと非公開化取引(MBO)
公開会社の非公開化(ゴーイング・プライベート)及びマネージメント・バイアウト(MBO)を例にとり、M&Aにおいて広く行われているスクイーズアウトの手法について解説を行うとともに、構造的な利益相反状況を内在する取引における留意点等について検討を行う。
8. 株式買取請求権・価格決定申立権
組織再編や非公開化取引において昨今問題となることが多い株式買取請求権・価格決定申立権について、裁判例等を踏まえて検討した上で、これらを踏まえた実務上の検討事項について解説を行う。
9.M&Aと契約(株式譲渡契約)
M&Aに係る契約について、株式譲渡契約を中心として、典型的な条項の意義や関連する論点を検討する。
10.公開買付規制
主として上場会社の株式取得のための手法としてその重要性が高い公開買付けについて、金融商品取引法に基づく規制の概要及び関連する論点の解説を行う。
11.M&Aと役員責任 
M&Aを行うに際して取締役が負う注意義務やその違反が存した場合の取締役の責任等について、関連する裁判例等を踏まえて検討を行う。
12.事例分析(1)
最近実施されたM&Aの事例を用いて、ストラクチャリングや関連する法的論点等について、検討・検証する。
13.敵対的買収と買収防衛
昨今増加している敵対的買収とそれに対する買収防衛策に関連する法規制・裁判例等について検討する。
14.事例分析(2)
最近実施されたM&Aの事例を用いて、ストラクチャリングや関連する法的論点等について、検討・検証する。なお、12.とは別の事例を用いて実施する。
PAGE TOP