保険法[Insurance Law]

Numbering Code P-LAW2065620LJ41 Year/Term 2022 ・ 前期
Number of Credits Course Type 主として講義形式で行うが、可能な範囲で、双方向・多方向形式を取り入れることがある。
各回の授業で取り上げる内容については、予めWLJ上で詳しいレジュメをアップロードする予定である。
Target Year 2・3 Target Student
Language Day/Period 月1
Instructor name 洲崎 博史
Outline and Purpose of the Course 企業取引や社会生活において生じうる様々なリスクからの不可欠の防御手段である保険(私保険)が、保険法や保険約款を通じてどのように規律されているのかを明らかにする。近時の裁判例で扱われている新たな論点についても、取り上げていく予定である。
なお、交通事故訴訟は、弁護士が扱う案件の中では軽視されがちであるが、死亡事例・後遺症事例などでは訴額も大きくなる上に、訴訟代理人の腕次第で取れる額(賠償額・支払保険金額)も変わりうるという特徴を持っている。法科大学院で自賠責保険その他の自動車保険のイロハを学んでおくことは、決して無駄にはならないはずである。
Course Goals 上記「授業内容」記載の各項目についてその内容を具体的に説明できるように理解することである。
Schedule and Contents 1.保険法総論その1
なぜ、保険契約には特別の規律が必要なのかを考察する。
2.保険法総論その2
保険の意義、および他の金融取引と比較して保険取引に認められる特徴について考察する。
3.保険契約法と保険監督法
保険契約を規律する「保険法」の基本思想・基本枠組みと、保険監督を規律する「保険業法」について概観する。
4.保険契約に関わる基本概念
保険契約に関わる様々な基本概念について解説する。
5.損害保険契約の基礎理論、損害保険契約の諸法則1
利得禁止原則、被保険利益など、損害保険契約に妥当する基本ルールについて、生命保険契約と比較しながら考察する。
また、損害保険契約の諸法則として、「保険価額と保険金額」、「全部保険と一部保険」に関する法則をとりあげる。
6.損害保険契約の諸法則2、損害保険契約の成立
損害保険契約の諸法則として「重複保険」をとりあげる。
また、損害保険契約の成立にかかる諸問題について考察する。
7.損害保険契約の終了、損害保険契約におけるリスクの測定1(告知義務)
損害保険契約の修了にかかる諸問題について考察する。
また、損害保険契約におけるリスクの測定にかかる制度として告知義務をとりあげる。告知義務は生命保険契約・傷害疾病保険契約にも同様に妥当する問題である。
8.損害保険契約におけるリスクの測定2(危険増加の通知義務、重大事由解除)
損害保険契約におけるリスクの測定にかかる制度として、危険増加の通知義務と重大事由解除をとりあげる。生命保険契約・傷害疾病保険契約にも同様に妥当する問題である。
9.損害のてん補、保険担保
保険者免責事由、保険金の支払、保険代位について考察する。
また、保険の担保的利用に関わる諸問題も考察する。
10.損害保険各論(責任保険、自動車保険1)
損害保険各論として、責任保険と自動車保険をとりあげる。
11. 損害保険各論(自動車保険2)、生命保険契約の内容
近時特に議論の多い人身傷害補償保険についてとりあげる。
また、生命保険契約の意義、他人の生命の保険にかかる諸問題について考察する。
12.生命保険契約の成立、
生命保険契約の成立にかかる諸問題について考察する。
13.生命保険関係の変動
保険金受取人の指定・変更にかかる諸問題をとりあげる。
14.生命保険金の支払、傷害保険契約の意義等
生命保険金の支払(保険者免責事由等)について考察する。
また、傷害保険契約における保険事故についても考察する。
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