検察実務演習[Seminar on Lawyering (Criminal Prosecution)]

Numbering Code P-LAW2073140SJ41 Year/Term 2022 ・ 前期
Number of Credits Course Type  捜査公判手続の諸問題の検討は,一部講義も取り入れるが、主に仮設事例についての設問を題材として双方向での対話形式で進め,コミュニケーション能力等の向上も図る。検察官作成文書の起案については,各受講生に起案提出を求めることがある。また,模擬体験については,いずれか1つを体験してもらうことを考えている。
なお、人数制限を行う(1クラス25名程度)。
Target Year 3 Target Student
Language Day/Period 月3
Instructor name
Outline and Purpose of the Course  刑事司法において検察官の果たすべき役割を意識しながら,捜査公判手続において生起する実務上の諸問題について、検察官の視点から検討する。主として,捜査公判手続に関する事項を扱うが、問題検討に必要な場合には実体法上の問題や立法論にも言及する。そのほか,検察官作成文書の起案や模擬体験等を通じて,事実認定能力,法的思考能力,コミュニケーション能力の大切さに触れる。
Course Goals 上記「授業内容」記載の各項目について理解・修得して、上記「概要」記載の成果を得ることである。
Schedule and Contents 1.検察の機能と役割,捜査総論,事件相談(序)
検察の機能・役割・組織(いわゆる「検察の理念」),捜査の基本を概観した上で,事例を題材に,事件相談の実情を学ぶ。
2,3.事件相談Ⅰ,Ⅱ
証拠収集や身柄拘束に関する警察からの事件相談の事例を題材に,行政警察活動における問題点や,逮捕前の捜査の進め方について検討するほか,模擬事件相談を実施した上,警察に対する指示内容の検討を行う。
4,5.事件受理Ⅰ,弁解録取,勾留請求Ⅰ
警察送致事件の事例を題材に,事件受理時において検察官が検討すべき刑事手続における問題点等を検討するほか,模擬弁解録取を実施した上,勾留の要否の検討を行う。
6,8.事件受理Ⅱ,勾留請求Ⅱ,事件処理Ⅰ
警察送致事件の事例研究教材を題材に,事件受理時の検討や勾留の要否の検討を行った上,その後の捜査結果を踏まえて,起訴状(不起訴裁定書)及び決裁資料の起案や模擬決裁を実施して,事実認定や法律判断に関する問題点を含む事件処理の方法について学ぶ。
7,11.取調べ,自白・供述証拠をめぐる諸問題
捜査における取調べの位置付けや意義、いわゆる取調受忍義務、余罪取調べ、別件逮捕勾留中の取調べ、黙秘権の保障との関係、取調べの可視化等、主として被疑者の取調べに関する問題を中心に取り上げ、仮設事例や判例を題材に検討する。
9,13 特殊な犯罪に関する捜査・公判上の問題
薬物犯罪や外国人犯罪といった特殊な犯罪に関し,その性質や捜査手法,刑事手続上の諸問題(通信傍受・コントロールドデリバリー・おとり捜査をめぐる問題,証拠物としての薬物の取扱,覚せい剤自己使用罪と訴因,通訳や退去強制の問題等)について,仮設事例や判例を題材に検討する。
10,12 検察官の公判活動Ⅰ,Ⅱ
上記事例研究教材等を題材に,公判提出証拠の選別や,証明予定事実記載書面・冒頭陳述要旨・論告要旨の起案を行って,検察官の公判準備活動及び公判における訴訟活動について学ぶ。また,模擬証人尋問を実施して,証人尋問の手続や留意点についても学ぶ。
14.事件処理Ⅱ
警察送致事件の事例を題材に,情状を中心とした事件処理の検討を行う。また,検察官が検討すべき再犯防止策等についても検討する。
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