弁護士実務の基礎[Lawyering]
Numbering Code | P-LAW2063070SJ41 | Year/Term | 2022 ・ 後期 |
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Number of Credits | Course Type |
演習形式を基本とし、適宜、実習(ロールプレイ)も行う。 なお、人数制限を行う(1クラス20名程度)。 |
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Target Year | 2・3 | Target Student | |
Language | Day/Period | 火4 | |
Instructor name | 德田 琢 | ||
Outline and Purpose of the Course | 弁護士業務を学ぶ場合、訴訟手続きを念頭において、実務的な技術習得を中心に考えることが一般的と思われる。しかし弁護士の業務範囲は裁判運営だけに止まらない非常に幅広いものである。またどのような業務にせよ常に弁護士倫理の裏付けを伴っていなければならない。それ故、弁護士業務遂行には、法律全般を見渡した幅広い知識と能力が要求される。本科目においては、弁護士業務遂行のために最低限必要となる基本的な技術・能力の習得を目的とした講義を行うとともに、積極的にロールプレイの技法などを取り入れた授業を行う。 | ||
Course Goals | 上記「授業内容」記載の各項目について理解・修得し、上記「概要」記載の成果を得ることである。 | ||
Schedule and Contents |
1.弁護士業務の基礎知識 弁護士はどのような業務を行うか、弁護業務における専門性とは何か、他の専門業種との違い、関連性、社会正義の実現のための活動と人権擁護活動などを解説する。 2.弁護士業務の基本その1-法律相談・事情聴取 実際の法律相談の設例などを通して、どのように相談に応じるべきかを考える。 ・相談者のタイプに応じた面接技法をロールプレイで学ぶ ・相談の場面に応じた面接/無料相談と有料相談の違い ・相談から受任へ 3.法律相談・事情聴取(2) ロールプレイにより、依頼者からの事情聴取の方法、聴取事実の整理の仕方などを学ぶ。 ・依頼者からの聴取/有利不利問わず体験した事実全てを聴取する ・証人からの聴取/客観性の担保 ・聴取した事実の確認・対比 ・周囲の状況、時代変化 ・関連証拠の収集 4.弁護士業務の基本その2-事案の分析と適切な方針決定 実務でよく表れる仮設事例を基に、事実と法律問題の分析を通して最善の解決策・適切な解決手段の選択について学ぶ。 ・訴訟、示談、調停、ADR選択決定のメルクマール 5. 同上(異なる事案) 6.弁護士業務の基本その3-文章作成 仮設事例を基にして、実際に訴状の起案してもらい、代理人弁護士として、どのような文章を作成すべきかを学ぶ。 ・前提となる事実分析と法律構成/間接事実の拾い上げ ・時系列による整理と物語性 ・分かり易い文章表現/結論明示と論理性 ・説得力があるとは何か。場面に応じた文章量、項目、小見出し、段落わけ 7.4.と同じ(異なる事案) 8. 4.と同じ(異なる事案) 9.弁護士業務の基本その3-文章作成 第6回で検討した訴状に対する答弁書の起案を通して、被告代理人としてどういう方針で答弁書を起案するのかについて学ぶ。 10.弁護士業務の基本その4-効果的な尋問 簡単な模擬交互尋問を通して、尋問の難しさや、効果的な尋問方法を学ぶ。 ・主尋問とは何か。 ・反対尋問と何か。 11.弁護士業務の基本その4-効果的な尋問(2) 前回とは反対の立場での模擬尋問を行う 12.刑事弁護その1-刑事事件の捜査、裁判の流れと弁護士の役割 ・刑事事件の捜査、裁判の流れを概観するとともに、逮捕された被疑者との模擬初回接見を行い、捜査段階における弁護人の活動、被疑者との関係、伝達すべき刑事手続のルール、取調べ対応等について、実体験を通じて学ぶ。 13.刑事弁護その2-公判段階における弁護活動(1) ・事前に設例と設問を出し、弁護人としての証拠意見等の出し方等について学ぶ。 14.刑事弁護その3-公判段階における弁護活動(2) ・否認事件の教材を使用して、被害者の反対尋問を行う。 |