家族法の基礎[Family Law (Basic)]
Numbering Code | P-LAW2051200LJ41 | Year/Term | 2022 ・ 前期 |
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Number of Credits | Course Type | 講義形式を主とする。第2回以降は、双方向形式により前回の授業内容の確認もおこなう。 | |
Target Year | 1 | Target Student | |
Language | Day/Period | 金1 | |
Instructor name | 木村 敦子 | ||
Outline and Purpose of the Course | 本科目は、法学未修者を対象として、家族関係に関する法制度についての基礎的知識を修得するとともに、家族関係に関する問題を法的観点から説明・検討するための法的思考力を身につけることを目標とする。前半は親族法を扱い、婚姻関係や親子関係に関する問題について、諸制度の基本的内容を理解するとともに、その制度の意義や原理に基づいて法的問題を検討する能力を養うことを目的とする。後半は相続法を扱い、財産法に関する基礎知識を確認しながら、その基礎的内容を理解することを目的とする。 | ||
Course Goals |
上記「授業内容」記載の各科目についてその内容を具体的に説明できるように理解して、上記「概要」記載の成果を得ることである。 民法関係の基礎科目と基幹科目を通じての到達目標については、別に掲載する「京都大学法科大学院の到達目標」(民法)のとおりである。 |
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Schedule and Contents |
1.家族法概論、親族法総論、婚姻(1) まず、家族法概論として、家族法の意義・沿革を取り上げる。また、家族法のうち、親族法総論として、その概観を示し、その意義や位置づけを検討する。親族概念もここで扱う。 次に、親族法各論(婚姻)に入り、婚姻の成立要件(主に実質的要件)について検討する。 2.婚姻(2) 婚姻の成立要件(主に形式的要件)、婚姻の無効原因及び取消原因、婚姻の効果(人格的効果、夫婦財産関係)について検討する。 3. 離婚(1) 離婚の方法(協議離婚、裁判離婚)を取り上げる。 4.離婚(2) 離婚の効果について学ぶ。次に、婚姻外のカップル関係として、婚約、内縁や同性カップルの法的処遇に関する判例・学説を取り上げる。 5. 親子(1) 親子関係のうち、実親子関係を取り上げる。具体的には、嫡出親子関係に関する制度(嫡出推定・嫡出否認制度)を取り上げる。 6.親子(2) 実親子関係に関する制度として、嫡出でない子に関する認知制度を取り上げる。続いて、養親子関係や、生殖補助医療により出生した子の親子関係を扱う。 7.親子(3)、後見・保佐・補助、扶養、親族、氏と戸籍/親族法総括 法律上の親子関係の効果として、親権制度を中心に取り上げる。 次に、後見(成年後見および未成年後見)・保佐・補助制度、扶養、氏と戸籍に関する諸問題を取り上げる。また、これまでの授業をふまえて、親族法を総括する。 8.相続法総論、法定相続(1) まず、相続法総論として、相続制度を概観し、相続法の基本的仕組み・原則について検討する。続いて、法定相続に関する各論に入り、相続の開始、相続人とその確定に関する諸問題(相続人・相続順位、欠格と廃除)を取り上げる。 9.法定相続(2) 前回に引き続き、相続人の確定に関する諸問題(相続の承認・放棄)を扱う。続いて、相続財産(相続の対象となる範囲)および相続分に関する問題を取り上げる。 10.法定相続(3) 遺産共有、遺産分割に関する問題を取り上げる。 11. 遺言(1) 遺言制度の概要を示すとともに、遺言の方式・解釈などに関する諸問題を取り上げる。 12. 遺言(2) 遺贈に関する諸問題を取り上げる。 13. 遺留分 遺留分制度の概要を確認した後、具体的問題を取り上げる。 14.相続法総括 これまでの授業をふまえて、相続法を総括する。最後に、家族法全体のまとめを行う。 |