統治の基本構造[Frame of Government]
Numbering Code | P-LAW2051020LJ41 | Year/Term | 2022 ・ 後期 |
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Number of Credits | Course Type |
講義形式と双方向形式とを併用して授業を行う。授業は、教科書の指定した範囲を読み、その内容につき一応の理解を得ていることを前提として進める。適宜小テストを実施して、知識の確認を行う。 この科目で学習すべき分野は広範であるため、積極的な取り組みが求められる。 |
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Target Year | 1 | Target Student | |
Language | Day/Period | 水1 | |
Instructor name | 毛利 透 | ||
Outline and Purpose of the Course |
本科目は、公法総合科目を履修するために必要となる、日本国憲法のもとでの統治の基本的な原理と構造に関する理解を図ることを目的とする。 具体的には、主として、国会、内閣・行政、司法、地方自治などの統治機構に関する憲法解釈論の基礎を、確実に習得することを目指す。 |
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Course Goals |
上記「授業内容」記載の各項目について、その内容を具体的に説明できるように理解し、上記「概要」記載の成果を得ることである。 なお、「憲法」関係の基礎科目と基幹科目を通じての到達目標については、別に掲載する「京都大学法科大学院の到達目標」(憲法)の通りであるが、本講義については、その第1章「憲法総論」と第2章「統治機構」に示されたところがほぼ到達目標になる。 |
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Schedule and Contents |
1.憲法総論・日本憲法史(第1章第1・2節、第2章) 近代立憲主義の諸原理をふまえた上で日本憲法史を概説し、日本国憲法制定や今日の憲法論議の背景を理解する。 2.国民主権・象徴天皇制(第3章第1・2・4節) 主権及び国民主権の多義性を理解した上で、象徴天皇制について概説する。 3.選挙制度と政党(第3章第3節、第5章第2節) 選挙制度に関する憲法上の原則や現行の選挙制度の特徴、政党の憲法上の地位等を理解する。 4.国会の地位・権限(1)(第5章第1節) 憲法41条を中心に、国会の憲法上の位置づけやその権限について理解する。 5.国会の地位・権限(2) 財政の諸権限を含め、立法権以外の国会の権限について理解する。 6.国会の組織・活動(第5章第3・4節) 二院制などの国会の組織および会期制をはじめとする国会の活動原則や、議員の地位等について理解する。 7.議院内閣制(第6章第2節) 日本国憲法が定める議院内閣制の特徴について理解する。 8.内閣の組織と権限(第6章第1・3・4節) 内閣の構成と行政権を中心とするその権限、および内閣総理大臣の地位や権限について理解する。 9.裁判所の構成(第7章第2~5節) 裁判所の組織や権能に加え、司法権の独立や裁判の公開原則について理解する。 10.司法権(第7章第1節) 司法権の観念やその限界について理解する。 11.違憲審査制(第8章第1・3節) 違憲審査制についての総論的説明のあと、憲法判断の方法について概説する。 12.地方自治(第9章) 地方自治の本旨をはじめとする憲法上の原則に加え、地方公共団体の組織や権限についての憲法上の要請を理解する。 13. 憲法保障と憲法改正(第1章第4節) 憲法保障の諸方策、憲法改正に関する諸問題を理解する。 14. 平和主義(第4章) 9条の解釈を中心に平和主義に関する憲法の規定について概観する。 |