中国文字文化論

講義詳細

年度・期
2013年度・前期
開講部局名
全学共通科目
使用言語
日本語
教員/講師名
阿辻 哲次(人間・環境学研究科 教授)

シラバス

開講年度・開講期 2013 前期 授業形態 講義
対象学生 全回生 曜時限 木1
授業の概要・目的
これまでの人間の歴史を文字との関連においてとらえる。文字による記録が歴史的にどのようにうつり変わってきたか、主として中国を舞台とする観察を通じて、文化と学問の歩みを考える。電子機器での漢字表記が当たり前の時代において、かつての手書き文化の様相を考察することはまことに重要であると考える。
授業計画と内容
◎漢字の起源  新石器時代の遺跡から発見される初期の符号と、山東省丁公村発見の陶片を通じて、中国における文字の誕生を考える。
◎甲骨文字の発見と研究  現存する最古の漢字である甲骨文字を紹介し、その研究によって、個別の漢字の本来の意味を究明したり、字義の変遷のプロセスを明らかにする。
◎青銅器の銘文  殷周時代に大量に制作された青銅器の内側に鋳造された銘文も、甲骨文字と同様に古い時代の漢字の姿を示す貴重な資料である。この銘文を通じて、古代中国の文字文化を考える。
◎さまざまな書写材料  紙が発明され普及する前に中国で使われた書写材料を考察し、その素材と書体との関係を考える。
成績評価の方法・観点
定期試験による。試験の際には講義を通じて自分で考えたことを論述させる方式を採る。
履修要件
世界史、とくに中国史に関するやや高度な知識を持っていることが望ましい。受講希望者が多数の場合は抽選を実施する。
教科書・参考書等
[教科書]
『漢字文化の源流』, 阿辻 哲次, (丸善), ISBN:978-4-621-08205-8
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