振動・波動論

§6.2 うなりと群速度 前川 覚(人間・環境学研究科教授)

授業の特色
力学的運動のみならず、電磁気現象など自然界のさまざまな分野に共通して登場する振動・波動の基礎について講義する。現象を数式を用いて表現し、数学的に解析して、各種物理量の関係を導出する手法、および得られた数式の物理的意味を分かり易く解説する。

授業の紹介
単振動より始めて、減衰振動および強制振動を扱い、自由度が2の場合の連成振動を考察する。次に、一般の自由度の基準振動モードと基準座標について学ぶ。さらに、連続体の振動とそれを記述する波動方程式を述べ、その解の性質や固有振動を取り扱う数学的方法としてのフーリエ級数展開を論じる。これらをもとに波の重ね合わせや 干渉・回折等の波の性質について考察する。

講義詳細

年度・期
2012年度・前期
開催日
2012年4月13日 から 7月27日
開講部局名
全学共通科目
使用言語
日本語
教員/講師名
前川 覚(人間・環境学研究科教授)

シラバス

開講年度・開講期 2012年度前期 金2 週1回 1.5h 授業形態 講義
対象学生 主として2回生、理系向
授業計画と内容
[授業計画]
1. 単振動
単振動の方程式と解、調和振動子のエネルギー
2. 減衰振動と強制振動
減衰振動、抵抗のある強制振動、エネルギー共鳴、LCR電気回路、核磁気共鳴
3. 連成振動と基準座標
二粒子系連成振動、基準座標と基準振動、多粒子多次元系の振動
4. 連続体の振動
一次元弾性体の振動、弦の振動、フーリエ級数とその意味
5. 波動
波動方程式とその解、正弦波、平面波・球面波、反射と透過
6. 波の重ね合わせと干渉
波の分散、うなり、位相速度と群速度、波束

[授業スケジュール]
第1回 振動  単振動
第2回 単振動の運動方程式と解   調和振動子のエネルギー
第3回 単振動の例 減衰振動
第4回 抵抗のある強制振動
第5回 LCR電気回路と複素インピーダンス
第6回 減衰強制振動のエネルギー
第7回 二粒子系連成振動 多粒子・多次元系の振動の一般論
第8回 一次元多粒子系の振動
第9回 一次元弾性体の振動
第10回 弦の振動
第11回 フーリエ級数の一般論  波動方程式と波
第12回 一次元波動方程式の解 反射と透過
第13回 波の重ね合わせと干渉
第14回 分散 うなりと群速度 波束
第15回 演習問題
履修要件
受講者は物理学基礎論A,B(力学、電磁気学)を履修していることが望ましい。
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