Javaによるプログラミング入門

授業の特色
興味を持つ人は多いが、一人で取り組むには敷居が高いプログラミング。本講習では写経型実習を通してそれに親しみ、オブジェクト指向の基礎概念の理解を目指す。

授業の紹介
プログラミングというと、「面白そうだ、役に立ちそうだ」「でも、難しそうだし、どうやって勉強したらいいのか分からない」という方は多いはずです。本講習では、中身を完全に理解できなくとも実際にプログラムを打ち込んで実行する写経型実習によって、プログラムに親しんでもらい、“最初の一歩” を踏み出すお手伝いを狙います。基礎的な文法と概念を学んだあと、最大の難関となる “オブジェクト指向” について、具体的な例と実習によって理解してもらうことを目指します。

講義詳細

年度
2008年度
開講部局名
学術情報メディアセンター
使用言語
日本語
教員/講師名
池田 心(助教)

シラバス

開講年度・開講期 2008
教員
池田 心(助教)
授業の概要・目的
第1回
本授業の概要、目的、またプログラミングの入門としてなぜJava言語を取り上げるのかについて簡単に説明します。

第2回
プログラミングの学習には実習が必須です。その環境構築を行い、写経によって実行手順に慣れます。

第3回
プログラムには様々な構成要素がありますが、その骨格と変数という概念について学びます。また、変数名の好ましい付け方も学びます。

第4回
プログラムに複雑な作業をさせるには、if, forなどの制御構造や、配列といった概念が必要になります。これらを、プログラミングのマナーと共に学びます。

第5回
JavaやC#などの言語はオブジェクト指向と呼ばれます。ここではオブジェクト・メソッド・クラス・フィールドという抽象的概念を理解することが目標です。

第6回
Javaには、数学関数や乱数生成器など便利なツールが沢山用意されています。その利用法を学びます。(実際の講習会では省略しました)

第7回
プログラムで扱いたい対象を「オブジェクトを用いてモデル化する」という、★最も重要かつ困難な内容★に取り組みます。

第8回
複数の似通ったクラスを一つにまとめるための方法について学びます。

第9回
さらなる学習としてどのような方向性があるか、またその一つである入力の処理、例外の処理について紹介します。(実際の講習会では省略しました)
授業計画と内容
この授業は、2008年5月21日〜23日に3日連続合計6時間で行われた講習会(PC端末のある教室での実習)をベースに再構成されたものです。したがって、テキストを読むだけでは役に立ちません。手元にPCを準備し、実行しながら読み進めるようにしてください。 講習会では時間の関係で触れられなかった発展的内容、リファレンス的内容なども参考にしてください。 講習会は3日間に分けて行われましたが、内容的には以下の項目に分かれます。

1.はじめに:なぜJavaか。目標は。
2.Javaの学習環境を作る
3.代入式と変数
4.制御構造と配列
5.メソッド、オブジェクト、クラス
6.APIの利用:数学関数、乱数
7.オブジェクト指向のモデル構成
8.クラスをまとめる
9.入力の処理と例外の処理
教科書・参考書等
[1] アスキー書籍編集部:Java2 プログラミング講座,アスキー,2002
[2] 高橋 麻奈: やさしいJava, ソフトバンクパブリッシング,2002
[3] 結城 浩: 改訂版 Java言語プログラミングレッスン (上, 下), ソフトバンクパブリッシング,2003
[4] ケン アーノルド:プログラミング言語Java, ピアソンエデュケーション,2001
[5] 結城 浩: 増補改訂版Java言語で学ぶデザインパターン入門,ソフトバンクパブリッシング,2004
[6] マーチン ファウラー: リファクタリング-プログラムの体質改善テクニック, ピアソンエデュケーション,2002
[7] 奥村 晴彦ほか:Javaによるアルゴリズム事典, 技術評論社,2003
[8] 河合:最新オブジェクト指向がわかる, 技術評論社,2001
[9] 英和システムマネジメント:Java コーディング標準,2001
[10] Sum MicroSystems: Java Code Conventions
[11] B. W. Kernighan and R. Pike: (福崎訳) プログラミング作法,ASCII,2000
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