基礎数学からの展開A

第1回 雪江 明彦(理学研究科 教授)

群の表現論は数学だけでなく,物理などでも使われる。この授業では,有限群の表現の基本と一般線形群の場合の最高ウェイト表現について解説し,表現論がどのようなものであるかについての感覚を得ることを目標とする。

講義詳細

年度・期
2015年度・前期
開講部局名
理学部
使用言語
日本語
教員/講師名
雪江 明彦(理学研究科 教授)
開催場所
理6-301講義室

シラバス

開講年度・開講期 2015・前期 授業形態 講義
配当学年 2回生以上 対象学生 Undergraduate
使用言語 日本語 曜時限 月5
教員
雪江 明彦(理学研究科 教授)
川ノ上 帆(数理解析研究所)
授業の概要・目的
数学の基礎となる微分積分学と線形代数を学んだその先にどのような数学の展開が拓けているのか? 代数,幾何,解析の予備知識を仮定せずに進んだ数学の内容を解説するのが本講義の目的である.数学を目指すものに限らず理学部の多くの学生に数学の展開していく様子をつかんでもらうために,それぞれの分野の第一線の研究者が2回生向けに分かりやすい講義を行う.
到達目標
「群の表現論入門」(前半:雪江明彦)
群の表現論は数学だけでなく,物理などでも使われます。この授業では,有限群の表現の基本と一般線形群の場合の最高ウェイト表現について解説し,表現論がどのようなものであるかについての感覚を得ることを目標とする。

「巾級数について」(後半:川ノ上帆)
代数的な対象としてもっとも馴染みのあるものは整数或いは有理数と多項式ですが, 有理数の極限として実数が定義されるように多項式の極限として形式巾級数が定義されます。この授業では巾級数とアルティンの近似定理について解説し,形式的べき級数の代数幾何的な側面について学ぶことを目標とする。
授業計画と内容
「群の表現論入門」(前半:雪江明彦)

各トピックについて1週間ずつ解説する。

群の表現の定義
表現の指標
誘導表現
フロベニウスの相互律
対称群の表現とヤング図形
一般線形群の最高ウェイト表現とヤング図形
Littlewood-Richardson rule

「巾級数について」(後半:川ノ上帆)

形式的巾級数の定義 1週
割算定理などの基本性質 2週
収束巾級数と代数的巾級数 2週
アルティンの近似定理 2週
履修要件
特になし
授業外学習(予習・復習)等
毎回の授業ノートを精読することが必要.
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