臨海実習第1部(瀬戸臨海実験所 学生実習)

(1)海産プランクトンの船上採集と顕微鏡観察 河村 真理子(フィールド科学教育研究センター 教育拠点研究員)山内 洋紀(フィールド科学教育研究センター 技術専門職員)山本 恒紀(フィールド科学教育研究センター 技術専門職員(船長))小泉 佳祐(理学研究科博士後期課程 大学院生)

【瀬戸臨海実験所】和歌山県西牟婁郡白浜町に位置し,1922年の設立以来,主として海産無脊椎動物の系統分類学・生態学など自然史学的研究が行われています。学内外の臨海実習や外来研究者による研究にも多数利用されています。田辺湾の無人島畠島を有し,また水族館を併設し一般に公開しています。付近の海域は黒潮分枝流の影響を強く受け温暖です。周辺の地形は複雑で,切立った崖に大小の入江と浜を配し,岩盤・転石・礫・砂・泥など様々な底質と,多種多様な海洋生物を見ることができます。

ご注意:撮影当日は波が高く、船舶が上下に揺れております

講義詳細

年度・期
2021年度・前期集中
開講部局名
理学部, フィールド科学教育研究センター
使用言語
日本語, 英語
教員/講師名
中野 智之(フィールド科学教育研究センター 講師)
後藤 龍太郎(フィールド科学教育研究センター 助教)
河村 真理子(フィールド科学教育研究センター 教育拠点研究員)
山内 洋紀(フィールド科学教育研究センター 技術専門職員)
山本 恒紀(フィールド科学教育研究センター 技術専門職員(船長))
小泉 佳祐(理学研究科博士後期課程 大学院生)
開催場所
京都大学瀬戸臨海実験所

シラバス

科目ナンバリング U-SCI00 22733 EJ69 開講年度・開講期 2021 ・ 前期集中
単位数 2 単位 授業形態 実習
配当学年 2回生以上 使用言語 日本語
曜時限 集中
教員
朝倉 彰 (フィールド科学教育研究センター 教授)
下村 通誉 (フィールド科学教育研究センター 准教授)
中野 智之 (フィールド科学教育研究センター 講師)
後藤 龍太郎 (フィールド科学教育研究センター 助教)
授業の概要・目的
 生物多様性学に重点を置いた実習である。海洋生物の系統分類学的および生態学的多様性の基礎を学ぶことを目的とし、乗船・磯や干潟での海産無脊椎動物の観察や採集、さらに各種顕微鏡によるプランクトンの観察やウニ類の発生観察などを行う。
 場所は、フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所(和歌山県白浜町)にて行う。
到達目標
 生物多様性学的立場から、潮間帯から浅海域に分布する代表的な海洋生物の系統分類学的多様性、生態学的多様性に関する基礎的な知識を習得する。
授業計画と内容
 ・海洋生物の多様性および進化系統分類についての基本的な知識の取得を目指し、潮間帯や潮下帯に生息する様々な動物門のベントス・プランクトンを採集し、観察・分類等の実施(実験所周辺あるいは畠島の岩礁潮間帯や干潟での採集。研究船ヤンチナに乗船し、ドレッジや採泥器を用いて海底堆積物を採取し、試料からベントスを分別、またプランクトンネット曳き採集)。
 ・ウニ類の正常発生の観察。ウニ類と同じ棘皮動物に属するナマコ類や、系統的に離れた位置にある環形動物・軟体動物等との初期発生の比較。
授業外学習(予習・復習)等
理学部の講義「海洋生物学」、「無脊椎動物学」と内容的に深い関連があるので、あわせて履修することが望ましい。
教科書・参考書等
無脊椎動物の多様性と系統(節足動物を除く), 白山義久(編), (裳華房), ISBN:9784785358280
節足動物の多様性と進化, 石川良輔(編), (裳華房), ISBN:9784785358297
干潟の絶滅危惧動物図鑑―海岸ベントスのレッドデータブック, 日本ベントス学会(編), (東海大学出版), ISBN:9784486019435
干潟ベントスフィールド図鑑, 鈴木 孝男ほか, (日本国際湿地保全連合), ISBN:9784990423889
干潟の生きもの図鑑, 三浦知之, (南方新社), ISBN:9784861241390
写真でわかる磯の生き物図鑑, 有山啓之, 今原幸光, (トンボ出版), ISBN:9784887161764
潮間帯の生態学, 朝倉彰 (翻訳), (文一総合出版), ISBN:9784829921395
海洋ベントスの生態学, 日本ベントス学会(編), (東海大学出版), ISBN:9784486016199
天草の渚―浅海性ベントスの生態学, 菊池泰二(編), (東海大学出版), ISBN:9784486017035
 そのほか、海産の無脊椎動物が載っている図鑑や無脊椎動物のテキストなど
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