Organic Chemistry II (Advanced Chemistry)
Numbering Code | U-ENG27 37414 LJ60 | Year/Term | 2022 ・ First semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | Target Student | |||
Language | Japanese | Day/Period | Wed.2 | |
Instructor name | MURATA YASUJIROU (Institute for Chemical Research Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course | 化学が関係するあらゆる分野(学・産・官)で、自立した研究者および技術者として第一線で活躍するために必要不可欠な有機化学の基礎を系統的に学ぶために、有機化学I,II,IIIが2年後期から3年後期に開講される。有機化学IIは、大きく3つのパートから構成されている。最初のパートでは有機化合物の立体化学や反応の立体選択性,立体特異性について概説する。第2のパートでは,主として脱離基を有する飽和有機化合物の反応性を取扱い,求核置換反応と脱離反応について詳述する。第3のパートでは,不飽和有機化合物のπ電子が関与する反応を取扱い,特にアルケン,エノール,芳香族化合物に対する求電子的反応について講述する。 | |||
Course Goals | 本講義は有機化学IおよびIIIと密接に連携して行い,基礎有機化学I,IIおよび有機化学基礎及び演習で養った基礎的な知識を,より実践的なレベルへ飛躍的に発展させることを目標としている。反応機構の考察や,合成に際しての反応設計を自ら行える能力を養う。 | |||
Schedule and Contents |
立体化学,2回 鏡像異性体(エナンチオマー)/ジアステレオマー/不斉炭素中心を持たないキラル化合物/分子の対称性/光学分割 (14章) 求核置換反応,2回 求核置換反応の機構/ SN1反応と SN2反応/脱離基/求核剤/脱離と転位(15章) 脱離反応,2回 置換と脱離におよぼす求核剤の効果/E1反応とE2反応/脱離基の役割/脱離の立体選択性と立体特異性/E2反応の位置選択性/E1cB反応(17章) 前半の講義内容に関連する演習, 1回 アルケンに対する求電子付加反応,2回 臭素化/エポキシ化/求電子付加の位置および立体選択性/共役ジエンに対する付加/反応機構/ハロラクトン化による環状構造の構築(19章) エノール及びエノラートの生成と反応,2回 ケトエノール互変異性/酸及び塩基触媒によるエノール化/安定なエノール/エノール及びエノラートを中間体とする反応/安定なエノラート等価体/エノールおよびエノラートの酸素原子上での反応/エノールエーテルの反応(20章) 求電子芳香族置換反応,2回 ベンゼンの求電子置換反応/フェノールの求電子置換反応/アニリン誘導体の求電子置換反応/オルト・パラ配向性及びメタ配向性/求電子置換反応の選択性(21章) 全体の講義内容に関連する演習, 1回 フィードバック講義,1回 本講義の全体の振返りと試験の講評。 |
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Evaluation Methods and Policy |
【評価方法】毎回の講義で小テストを行うとともに、次回の講義前にレポートとして提出する課題を与える。小テスト、レポートおよび演習に基づく平常点(30点)、および定期試験(70点)を総合して評価する。 【評価方針】到達目標について、工学部の成績評価の方針に従って6段階の成績評点で評価する。 |
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Course Requirements | 基礎有機化学I,II、有機化学基礎及び演習、有機化学Iで学んだ内容が習得されていることを前提に講義を行う。 | |||
Study outside of Class (preparation and review) |
予習:各回の授業を受ける前に、基礎有機化学I,IIおよび有機化学基礎および演習ですでに学んだ関連する内容につき、復習しておくこと。 復習:授業で課された課題の全てを自らの手で解き、自らの理解度を確認すること。もし理解が不足している時には、教科書やノートを確認して、確実に理解すること。 |
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Textbooks | Textbooks/References | Organic Chemistry (Second Edition), Jonathan Clayden他, (Oxford University Press), ISBN:9780199270293, (14、15、17、19、20、21章を中心に取り扱う) | ||
References, etc. | マクマリー有機化学ー生体反応へのアプローチー, 柴崎正勝ら, (東京化学同人), ISBN:9784807906918, (基礎有機化学I,IIで用いた教科書) |