Inorganic Chemistry IIB
Numbering Code | U-SCI00 33607 LJ60 | Year/Term | 2022 ・ Second semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | 3rd year students or above | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | Fri.3 | |
Instructor name | ARUGA TETSUYA (Graduate School of Science Professor) | |||
Outline and Purpose of the Course | 遷移元素を含む化合物は、狭義の無機化学の枠をはるかに超え、固体物理学・有機金属化学・生物無機化学など幅広い物質科学分野において、重要な研究対象となっている。本講義の目的は、幅広い物質科学の基礎として、遷移元素化合物の性質や、それに関連した基礎概念を理解、習得することにある。そのために、典型元素化合物との相違および遷移系列内での周期性に着目しつつ、 開殻d軌道やf軌道に由来した化学結合の特徴、化合物の安定性と反応性、構造、磁性、 熱物性などについて述べる。さらに、分子軌道の概念を拡張することにより、 固体化合物の電気伝導性などのマクロな性質が理解できることを示す。 | |||
Course Goals | 遷移元素化合物の一般的性質、酸化状態の安定性、配位環境下における電子状態、光学的、磁気的、熱力学的性質等について理解を深める。 | |||
Schedule and Contents |
第1回 遷移元素の一般的性質 共通する性質、周期的傾向、酸化状態による比較、電子配置による比較 第2~4回 遷移元素の酸化状態と化合物の安定性 酸化還元の熱力学、水溶液中での化合物の安定性、遷移元素化合物の酸化状態と安定性 第5~9回 電子状態から見た遷移元素化合物の性質 静電場モデルによる遷移元素化合物の電子状態、d軌道分裂が関与したさまざまな性質、遷移金属原子と配位子の化学結合、遷移元素化合物の構造、物性、反応性 第10~12回 遷移元素化合物各論 以上で述べてきた基礎概念が実際の遷移元素化合物においてどのように現れるかをみる。生物無機化学、触媒化学、固体物性、錯体化学などさまざまな分野における典型例に基づいて述べる。 第13,14回 有機金属化合物 金属と有機原子団の化学結合、オレフィン錯体、メタロセン、金属カルボニル、18電子則 なお、講義は、タイムリーな話題を組み込みつつ、受講者の理解の状況に応じて進行する。進め方については適宜、指示をして、予習ができるように配慮する。 第15回 フィードバック |
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Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 特になし | |||
Textbooks | Textbooks/References |
特定の教科書は指定しないが、 必ず標準的な無機化学の参考書(下欄参照)を所持すること。 |
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References, etc. |
Concepts and Models of Inorganic Chemistry, B. Douglas, (Wiley), ISBN:0471629782 無機化学(上下), ヒューイ, (東京化学同人) 無機化学(上下), シュライバー, (東京化学同人) |