ILAS Seminar :Learning "Postmodern Analysis" by Jurgen Jost

Numbering Code U-LAS70 10001 SJ50 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type seminar
Target Year Mainly 1st year students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Tue.5
Instructor name MAEKAWA YASUNORI (Graduate School of Science Professor)
TAKASAO KEISUKE (Graduate School of Science Program-Specific Associate Professor)
TSUTSUI YOHEI (Graduate School of Science Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 数学における解析学の基礎的内容から比較的高度な内容までまとめられている良書「ポストモダン解析学」(ユルゲン・ヨスト著)を輪読し、解析学の基礎を学び、数学的な思考力を養う。授業では参加者が定理、証明などをノートにまとめ板書で発表し、他の参加者に伝える力、数学について議論する力を養う。また、解析学の応用として、微分方程式による数学モデルの平易な入門書「微分方程式で数学モデルを作ろう」(デヴィッド・バージェス、モラグ・ボリー著)を並行して読む予定である。
Course Goals 関数の連続性や関数列の収束といった、解析学における極限操作の厳密な取扱いについて習得するとともに、常微分方程式の解の存在と一意性などについて学ぶ。また、物理現象などの様々な問題に対する数学モデルに触れ、数学的に現象を理解する力を身につける。数学のテキストを正確に注意深く読む力を付け、発表内容を分かりやすくまとめて参加者に伝え、参加者から質問があった際にも答えられる力をつける。
Schedule and Contents 4名を1グループとして2グループ作り、グループ単位の発表による輪講形式で授業を行う。初回の授業では、グループ分けとともに各グループの発表箇所を決める。各回の授業では、各グループの発表担当者が初回で決めた担当箇所の内容を黒板を使って説明する。参加者は4回に1回の頻度で発表する予定である。「ポストモダン解析学」第I部の輪読に比重をおきつつ、「微分方程式で数学モデルを作ろう」のいくつかのトピックを並行して読み進める形で、以下の内容を学ぶ予定である。各トピックについて、おおよそ2,3回に分けて発表する。フィードバックを含め授業は全15回とする。参加者の理解度や授業の進度によっては、異なる内容になる可能性がある。

「ポストモダン解析学」
(1) ε-N論法、コーシー列
(2) 関数の連続性、中間値の定理、ヘルダー連続、リプシッツ連続
(3) 関数の微分可能性、平均値の定理、テイラーの定理
(4) バナッハの不動点定理、バナッハ空間
(5) 関数列の収束、アスコリ・アルツェラの定理
(6) 積分と常微分方程式、ピカール・リンデエレフの定理

「微分方程式で数学モデルを作ろう」
(1) 数学モデルの作り方、微分方程式の基礎概念とアイディア
(2) 人口増加の予測モデル、力学的振動のモデル、感染症モデルなどの微分方程式   
Evaluation Methods and Policy 輪読の積極的な参加(40点)とプレゼンテーション(60点)
Course Requirements 数学解析に関心があり、上述の内容に積極的に取り組む意欲のある者。
Study outside of Class (preparation and review) 予習、復習は必須である。発表箇所についてはもちろんのこと、それ以外の箇所についてもよく理解しておくこと。テキストで議論や計算が省略されているところは自分で補うなど、文章をそのまま写すのではなく、注意深く正確に読み進めて発表ノートを作成すること。授業中にわからないところがあれば発表者に質問するなど、発表しないときも積極的に授業に参加することが望ましい。
Textbooks Textbooks/References ポストモダン解析学 原書第3版, ユルゲン・ヨスト(訳:小谷元子), (丸善出版,2009年), ISBN:978-4-621-06194-7, 京都大学の電子ブックを利用できます。
微分方程式で数学モデルを作ろう, デヴィッド・バージェス、モラグ・ボリー (訳:垣田高夫、大町比佐栄), (日本評論社,2000年), ISBN:978-4-535-78173-3, 初回授業時に担当教員が持参します。必ずしも事前に準備する必要はありません。
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