Introduction to Plasma Science

Numbering Code U-LAS12 20015 LJ57 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year Mainly 1st year students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Thu.4
Instructor name IMADERA KENJI (Graduate School of Energy Science Associate Professor)
ICHIMOTO KIYOSHI (Graduate School of Science Professor)
SAITOU AKINORI (Graduate School of Science Associate Professor)
MURAKAMI SADAYOSHI (Graduate School of Engineering Professor)
MATSUI RYUTARO (Graduate School of Energy Science Assistant Professor)
Outline and Purpose of the Course  正電荷を持ったイオンと負電荷を持った電子によって構成されるプラズマを対象とした学問である「プラズマ科学」は,宇宙や惑星磁気圏における現象の理解,将来の基幹エネルギーとして期待される核融合発電の実現,超高強度レーザーによる様々な応用研究など,広範な最先端科学を支える基盤となっている.
 本講義の前半では,その研究対象である「プラズマ」の定義と諸性質について概説すると共に,プラズマ科学を題材として,どのような思考法や研究アプローチから科学的発見が得られるかについて紹介することで,「科学」そのものについて論考する.
 後半は,実際にプラズマ科学の最先端研究を行っている講師から,(A)宇宙プラズマ,(B)磁気圏プラズマ,(C)核融合プラズマ,(D)光量子プラズマの概要と,各々の分野で得られた科学的発見について紹介する.
 以上の講義を通して,プラズマ科学の基礎的知識を習得するとともに,文理問わず現代の教養として必要不可欠な科学そのものに対するイメージ形成の一助となることを目指す.
Course Goals (1) プラズマの基本的な特性と,(A)-(D)の概要について理解する.
(2) プラズマ科学を題材として,科学的方法論について理解する.
(3) (1),(2)を通して科学全般に対する教養を身に付ける.
Schedule and Contents 第1回 ガイダンス  担当:今寺

第2回 「プラズマ」とは?  担当:今寺
固体・液体・気体に次ぐ第4の物質状態であるプラズマの定義と諸性質について概説することで,以降の講義の前提となる基礎知識を伝える.

第3-4回 「科学」とは?  担当:今寺
プラズマ科学を例に,現代科学においてどのような思考法や研究アプローチ(実験・理論・シミュレーション等)から科学的発見が得られるかについて概説することで,代表的な科学的方法論について俯瞰的に紹介するとともに,科学そのものについて学生各自が論考する.

第5-6回 宇宙プラズマ  担当:一本
宇宙プラズマの代表例として,宇宙ジェット(様々な天体から噴出する細長く高速なプラズマ流)とフレア(太陽面爆発)やコロナ等の太陽プラズマ現象を取り上げ,プラズマと磁場の相互作用が引き出す不思議・面白さ・謎について概説する.

第7回 磁気圏プラズマ  担当:齊藤
太陽から放出され地球に流れて来るプラズマ(太陽風)と地球磁場との相互作用によって起こるオーロラ現象について解説する.人工衛星を使った観測を紹介し,そのデータを基にして,地球を囲むプラズマがオーロラとして発光するまでの物理的仕組みを解き明かす.

第8-10回 核融合プラズマ  担当:村上
核融合に必要な超高温のプラズマに現れる不思議な構造を中心に解説する.プラズマ中の粒子や熱の輸送,それらを遮る流れ場や電流の自発形成など,様々な複雑現象の謎を探る.内容に応じて,ゲスト講師の招聘も検討する.

第11-13回 光量子プラズマ  担当:松井
レーザー光線は様々な産業の根幹をなす技術であり,これを高強度にして物質に照射すると物質は一瞬で高温・高密度のプラズマとなる.このレーザー光線を利用した様々な応用技術について解説する.内容に応じて,ゲスト講師の招聘も検討する.

第14回 まとめ  担当:今寺

第15回 フィードバック  担当:今寺
Evaluation Methods and Policy 毎回の講義で出題される課題の点数と,期末レポートの点数の合計で評価する.両者の比率は6:4とする.期末レポートについては,数式を用いて解くような問題ではなく,(a)プラズマ科学全般を体系的に理解したか,(b)科学全般に対して自分の意見を論述できるか,の2点を重視した出題とする.
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 予習:事前にPandAにアップロードされた資料を学習する.
復習:期末レポートに向けて,各回の講義内容のまとめを行う.
Textbooks Textbooks/References 使用しない.各講義で使用する資料等は原則,事前にPandAにアップロードする.
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