Function Theory of a Complex Variable

Numbering Code U-LAS10 20009 LJ55 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year Mainly 2nd year students Target Student For science students
Language Japanese Day/Period Tue.2/Wed.2/Fri.2
Instructor name KISAKA MASASHI (Graduate School of Human and Environmental Studies Associate Professor)
YOSHIKAWA KENICHI (Graduate School of Science Professor)
Karel SVADLENKA (Graduate School of Science Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course 1回生で学んだ微分積分学に引き続くものとして,複素変数の微分積分学である複素関数論(複素解析)について講義する.理論の根幹をなすコーシーの積分定理と,そこから導かれる正則関数・有理型関数の基本的性質を中心に解説する.複素関数論は,数学の他分野だけでなく,物理学や工学とも深い部分で結びついている.将来の様々な分野への応用のための確実な基礎となるよう,具体的な例や計算についても時間をとる.
Course Goals 1.複素関数の正則性の意味と種々の特徴づけを理解する.
2.初等関数の複素関数としての性質を理解する.
3.コーシーの積分定理と,そこから正則関数の基本的性質が体系的に導かれることを理解する.
4.複素線積分を活用した具体的な例の計算ができる能力を身につける.
Schedule and Contents 複素関数論(複素解析)の基礎となる事柄を学ぶ.
以下の内容を、フィードバック回を含め(試験週を除く)全15回にて行う。

1. 複素数と複素平面(ガウス平面),リーマン球面 【1週】
2. 複素関数の微分法【2週】
  (複素微分可能性,コーシー・リーマンの方程式,正則関数)
3. べき級数(整級数)【2週】
  (収束半径,べき級数による初等関数の定義)
4. 複素積分【2週】
  (複素線積分,グリーンの定理,コーシーの積分定理)
5. コーシーの積分公式と正則関数の基本的性質【3~4週】
  (正則関数のべき級数展開,一致の定理,最大値の原理,代数学の基本定理)
6. 有理型関数と留数定理【3~4週】
  (ローラン展開,留数定理および実関数の定積分の計算への応用)

時間があれば留数定理の理論的応用として偏角の原理,ルーシェの定理,逆関数定理についても,また調和関数との関連についても触れたい.
Evaluation Methods and Policy 主として定期試験によるが,それ以外の小テスト等を行う場合は担当教員が指示する.
Course Requirements 微分積分学および線形代数学の基本的知識を前提とする.また「微分積分学続論 I-ベクトル解析」を履修していることが望ましい.
Study outside of Class (preparation and review) 1.この講義全般のための準備として,微分積分学の範囲のうち,特に,べき級数と実2変数関数の微積分の基本的事柄を復習しておくことが望ましい.
2.講義では時間の制約のために議論や計算,具体例の検討の一部を省略する場合がある.受講者は自習や質問コーナーの活用によってこの点を補うことが望ましい.
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