Logic II

Numbering Code U-LAS00 10007 LJ34 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year All students Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Fri.3
Instructor name YAMAGUCHI SYOU (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course 本講義の目標は、前期の「論理学Ⅰ」にひきつづき、現代論理学の最も基礎的なトピックを学ぶことである。具体的には、様相論理を題材にして、「可能性」や「必然性」にかかわる推論などについて学ぶ。


「論理学Ⅰ」のシラバスでも述べたように、さまざまな個別の学問(例えば数学基礎論・集合論・自然科学の諸分野・言語学など)などを学ぶ際に、論理学の知識は有益である。この講義では、命題論理の知識を前提して、様相命題論理の諸体系を学習する。様相論理は最も基本的な非古典論理のひとつであり、その(標準的な)意味論――可能世界意味論――の枠組みはさまざまな領域で活用・応用されている。本講義は、基本的な様相命題論理の体系の学習を通じて、様相推論の興味深い特徴や非古典論理の基本的な発想を学ぶ。
Course Goals 本講義を通じて、非古典論理の基礎のひとつである様相命題論理の基本的な知識を学ぶことができる(具体的には、モデルやフレームなどに関する意味論的知識および公理系K, D, T, S4, B, S5における証明や演繹などに関する構文論的知識を得ることができる)。

「授業の概要・目的」でも触れたが、様相論理はさまざまな理論的領域(例えば数学・情報科学・経済学・言語学)で活用されるツールである。それゆえ、本講義を受けることによって、こうした学問を専門的に学ぶためのいわば「武器」を得ることができるだろう。
Schedule and Contents 第1回  イントロダクション――様相論理とは何か
第2回  可能世界意味論
第3回  「スーパー世界」の構造――反射性・推移性・対称性
第4回  モデル・フレーム・恒真
第5回  諸システム(K・D・T・S4・B・S5)について
第6回  システムKの構文論
第7回  Kにおける定理の証明の習
第8回  同値な式の代入に関する定理の証明
第9回  様相の交換に関する定理の証明
第10回 システムD・T・S4・B・S5の構文論
第11回 健全性定理
第12回 完全性定理(1)
第13回 完全性定理(2)
第14回 完全性定理(3)
第15回 フィードバック(様相についての哲学)
Evaluation Methods and Policy 定期試験のみによって評価する。

合格するためには恒真性(いわゆるK-validityやT-validity)に関するいわば「論理計算」を完全にマスターしている必要がある。また、優秀な成績を収めるためには、メタ定理の意味を十分に理解している必要があるだろう。
Course Requirements 前期の「論理学Ⅰ」(山口担当)を受講していることが望ましい。
Study outside of Class (preparation and review) 論理学の学習は、たんなる情報の収集ではなく、〈論理的技術を身につける〉という要素が大きい。それゆえ、受け身の態度では習得できず、自らの頭を使うことによってのみ知識を定着させることができる。予習は不要だが、復習はしっかりと行なうこと。
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