International Relations IA

Numbering Code U-HUM31 24121 LJ45
U-HUM31 24121 LJ42
U-HUM31 24121 LJ38
Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year From 2nd to 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Tue.2
Instructor name SAITOU YOSHIOMI (Graduate School of Human and Environmental Studies Associate Professor)
Outline and Purpose of the Course  国際関係を粗野な権力政治として考察する見方は一面的であり、「ソフト・パワー論」や文化外交論に代表される通り、文化(社会)的視座から国際関係の実像に迫るアプローチは深く浸透したと言える。一方、単なる時事論説や政策提言でない、国際関係の文化社会史を丁寧に追う試みは、意外なほど少ない。そこで、本講義では20世紀以降の国際関係史を、近年蓄積されてきた重要な研究成果を基盤としながら、芸術(特に音楽)を視座に据えつつ検討し、新たな世界像を構築することを目的とする。
 20世紀は戦争の世紀であり、国民国家の世紀であり、世論の世紀であり、イデオロギーの世紀であった。時代の重要な局面で芸術はいかに利用されてきたのか。国家権力から自律的な文化空間はいかに生まれ得たのか。講義では、横糸として戦争や帝国主義、ナショナリズムや平和運動を、縦糸として外交・国際政治の歴史を据え、芸術の国際関係史を明らかにする。
Course Goals 国民形成・外交・国際政治の歴史と音楽との結びつきに関する深い理解を得る。
当該テーマに対してレポートを執筆することを通して、自主的・継続的に取り組む能力を養う。
Schedule and Contents 授業計画と内容
以下の内容で各1-2回程度、講義する。(進め方は変わる可能性もある)

1 国民国家論と国民国歌論
 近現代史において国歌はいかなる意味を持つか
 「ラ・マルセイエーズ」「君が代」はいかに歌われてきたか
2 帝国主義の社会基盤
 帝国主義を支えた歌とは何か
 「威風堂々」、バイ・ジンゴは戦争にどう関わったか
3 総力戦・動員と戦間期ラディカリズムの衝撃
 総力戦の前後に「春の祭典」やジャズはなぜ社会を席巻したのか
 それがなぜ重要なのか
4 イデオロギー対立と音楽
 クラシックはいかに外交の武器となったか
 チェイコフスキー国際コンクールとは何だったのか(V. クライバーンは対ソ外交の勝利か)
5 ジャズ大使と冷戦
 ジャズはアメリカ外交の道具だったか
 アメリカを批判するジャズとは何か
6 平和構築と音楽
 平和構築において音楽の果たす役割とは何か
Evaluation Methods and Policy 授業期間中に数回出す小レポート課題(100%)
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 毎回の講義後には、指定された参考文献等を読み内容の理解を深めこと。
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