結晶構造化学

Numbering Code G-SCI41 57272 LJ60 Year/Term 2022 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year Master's students Target Student
Language Japanese Day/Period
Instructor name KURATA HIROKI (Institute for Chemical Research Professor)
Outline and Purpose of the Course 先端機能性材料の構造微細化が進行し、ナノスケール領域での構造・組成・結合状態を解析することが重要となっている。本講義では、近年進展の著しい分光型透過電子顕微鏡法による結晶性固体材料のキャラクタリゼーションについて学ぶ。特に、結晶学の基礎や高速電子線と固体との弾性・非弾性散乱の基礎的物理を習得することにより、回折現象や様々な電子励起過程を利用した構造および化学状態の局所解析法について理解を深めることを目的としている。
Course Goals 結晶構造に関する基礎的事項を学ぶと同時に、高速電子と物質との相互作用を通じて構造を解析する原理を理解する。また、電子エネルギー損失スペクトルの原理とそれを用いた電子構造解析を理解する。
Schedule and Contents 講義予定は以下のとおりである。
第1回 ナノサイエンスにおける物質のキャラクタリゼーションの重要性
    分光型電子顕微鏡の概説
第2回 結晶学の基礎
    結晶系と対称要素、逆格子などについて解説
第3回 電子回折(その1)
    高速電子と固体との弾性散乱、原子散乱因子などを解説
第4回 電子回折(その2)
    結晶構造因子、消滅則、回折強度を用いた構造解析などについて解説
第5回 高分解能電子顕微鏡法(その1)
    電子光学の基礎、フーリエ変換、干渉像の形成などについて解説
第6回 高分解能電子顕微鏡法(その2)
    位相コントラスト、高分解能イメージングなどについて解説
第7回 原子直視型イメージング
    非干渉性暗視野結像法、熱散漫散乱などについて解説
第8回 有機結晶構造の観察(その1)
    電子線照射損傷、空間分解能の限界などにつて解説
第9回 有機結晶構造の観察(その2)
    分子像観察、クライオ電顕法などについて解説
第10回 固体電子構造概説
    バンド構造、状態密度分布、第一原理計算などについて解説
第11回 電子エネルギー損失分光法(その1)
    高速電子と固体の非弾性散乱、吸収端微細構造、状態分析などについて解説
第12回 電子エネルギー損失分光法(その2)
    価電子励起スペクトル、元素マッピング等について解説
第13回 局所電子状態解析
    原子分解能での結合状態解析などについて解説
第14回 次世代技術と展望
    最先端の分光型電子顕微鏡法について紹介
第15回 まとめとレポート
    
    
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 講義資料の見直し
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