Fundamentals of Theoretical Nuclear Physics B
Numbering Code | G-SCI22 53009 LJ57 | Year/Term | 2022 ・ Second semester | |
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Number of Credits | 2 | Course Type | Lecture | |
Target Year | Master's students | Target Student | ||
Language | Japanese | Day/Period | ||
Instructor name |
HAGINO KOUICHI (Graduate School of Science Professor) OONISHI AKIRA (Yukawa Institute for Theoretical Physics Professor) |
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Outline and Purpose of the Course |
(授業の概要・目的) 原子核に対し、核子多体からなる量子多体系としてとらえるアプローチと、クォーク・グルーオンから出発したよりQCDに近いアプローチの両方に触れることにより、より幅広い観点から知見を得ることを目的とする。原子核基礎論Aでの復習など基本的な事柄を多く含みつつも、より今日的な問題を非専門家向けに平易に解説する。核力の性質・原子核構造論及び核反応論に関する理解を深めるとともに、最近の中性子過剰核や天体核反応の発展について述べる。また核子・ハドロン・クォークからなる物質 ( 核物質 ) の物性、および現象との関連について講義する。高温・高密度核物質研究について概観し、これを調べるための理論の枠組みとして高エネルギー重イオン衝突における輸送理論・流体力学、入門的な有限温度・密度場の理論、QCD有効模型における相転移と相図、高エネルギー重イオン衝突における輸送理論について解説する。また最近の話題として、有限温度・密度格子 QCD と符号問題について議論する。 |
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Course Goals | 核力、特に原子核系の特徴である非中心力や3体力の役割について学び、それが実際の核構造や中性子星の物理にどう関連しているか、理解を深める。また、原子核の集団励起の概念を把握し、原子核反応と原子核構造のインタープレイを理解する。最近の中性子過剰核や超重元素の物理の進展や、宇宙における元素合成を含む多様な核現象を基礎理論に関連付けて理解する。また、有限温度・密度におけるQCD相図研究の現状と、これを調べる上で必要となる理論の枠組みを把握する。 | |||
Schedule and Contents |
(授業計画と内容) 核力と量子色力学、核物質の性質、原子核構造、原子核反応に関して理論模型のいくつかをとりあげながら最近の発展を紹介する。 1. 原子核の集団運動(2コマ) 2. 集団運動の微視的理解(2コマ) 3. 原子核反応論基礎(1コマ) 4. 非束縛核の物理:共鳴状態について(1コマ) 5. 超重元素の物理(1コマ) 6. 高温・高密度核物質概観(1コマ) 7. 高エネルギー重イオン衝突における輸送理論・流体模型(2コマ) 8. 有限温度・密度における場の理論入門(2コマ) 9. QCD有効模型における相転移と相図(1コマ) 10. 有限温度・密度格子QCDと符合問題(1コマ) |
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Course Requirements | None | |||
Study outside of Class (preparation and review) | 講義のpptは公開するので、見直しておく。 | |||
Textbooks | Textbooks/References | 分野外の方にも理解しやすいように、基本的な事柄に多く触れます。 |