非線形力学特論A

Numbering Code G-INF03 63320 LJ57 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Wed.4
Instructor name TSUTSU HIROKI (Graduate School of Informatics Assistant Professor)
Outline and Purpose of the Course 確率微分方程式や関連するマスター方程式、及び、その基本的な応用例としての初通過問題について講述し、フォッカープランク方程式の近似解法、経路積分表示とその応用、確率共鳴現象、及び、分子モーターなどの生命現象に関連した確率モデルなどからいくつかの研究例を紹介する.講義の目的は、主に物理現象において見出される確率的に時間発展する現象(とりわけ状態が連続であるものの変化)を確率微分方程式でモデル化し、対応するマスター方程式を解くという一連の流れを習得することである.
Course Goals 確率微分方程式とフォッカープランク方程式の取り扱いに習熟する.
Schedule and Contents 以下の予定にしたがって、15回の講義を行なう.
前半 本講義で必要となる確率過程に関する基礎概念や定義を導入する.

事象と確率、確率変数、期待値、条件付き確率、特性関数、確率変数の和の統計、分布の再生性 (1-2回)
マルコフ過程、チャップマン=コルモゴロフ方程式 (1回)

中盤 確率微分方程式(ランジュバン方程式)とそれから導出されるマスター(フォッカープランク)方程式について説明する.

ウィーナー過程 (1回)
ランジュバン方程式 (1回)
確率微分方程式 (2回)
幾何ブラウン運動 (1回)
フォッカープランク方程式 (1回)

後半 初通過問題やフォッカープランク方程式の近似解法、経路積分表示とその応用、確率共鳴現象、及び、分子モーターなどの生命現象に関連した確率モデルなどからいくつかの研究例を紹介する.

初通過問題 (1ー2回)
準安定状態の崩壊 (1ー2回)
確率共鳴 (1ー2回)
ラチェットモデル (1ー2回)
経路積分表示(Onsager-Machlup 公式)とその応用 (1ー2回)
Evaluation Methods and Policy 成績評価については、確率微分方程式とフォッカープランク方程式の取り扱いに習熟しているかどうかを確認して評価する.具体的には、毎回配布する講義資料中の小問に関する小試験、および、最後に実施するレポート試験への解答の総合得点を踏まえて成績評価を行う.
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 配布資料とその中で提供される問題等を参考にして予習と復習をすること.
Textbooks Textbooks/References 資料を授業時に配布する.
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