Decision Making Theory

Numbering Code P-GOV01 64660 LJ45 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 1st & 2nd year students Target Student
Language Japanese Day/Period Thu.3・4
Instructor name MATSUI HIROYUKI (Graduate School of Management Professor)
Outline and Purpose of the Course  公共分野を中心とする計画づくりは、専門家集団による分析、検討に基づく最適化に基づく決定から、積極的なPI(Public Involvement)、住民・市民参加に基づく参加型決定への移行が求められている。また、企業や組織内においても、複数のメンバーによって構成されるグループが中心となり問題解決を図ることが必要不可欠とされる。そこでは、統計的意思決定、ゲーム理論、オペレーションズリサーチ(OR)等に代表される数理的な問題解決アプローチのみならず、問題の当事者による参加型アプローチによる集団意思決定の理論や方法が必要となる。
 本講義・演習では、ワークショップ、システム思考、デザイン思考などの代表的な参加型意思決定・合意形成アプローチの方法論を取り上げ、その内容と手法について解説する。さらに、具体的なテーマ毎にグループによるプロジェクトワークを実施し、実際にそれらの手法を適用することで参加型意思決定・合意形成手法の習得を目指す。
Course Goals 住民・市民参加に基づく参加型意思決定を実現する上で必要とされる、参加型意思決定・合意形成手法を習得する。
Schedule and Contents 以下の参加型意思決定・公共意思決定に関するテーマ毎に、隔週にて1テーマあたり2週分の授業をする予定である。

第1回(1・2) 意思決定と合意形成(アクション・リサーチ)
第2回(3・4) 最適化と評価手法(システム分析、費用便益分析)
第3回(5・6) 問題発見と目標設定1(BS法、KJ法、シナリオプランニング)
第4回(7・8) 問題発見と目標設定2(ソフトシステム方法論、システムシンキング)
第5回(9・10) 参加型問題解決1(デザイン思考)
第6回(11・12) 参加型問題解決2(ワークショップとファシリテ-ション)
第7回(13・14) グループによるプレゼンテーションおよびディスカッション
第8回(15) 本講義に関するデブリーフィング(ふりかえり)
Evaluation Methods and Policy グループワークへの参加度合い(60%)+最終レポート(40%)

 成績評価は、それぞれのテーマごとのグループワークにおける参加度合いおよびレポート、最終プレゼンテーション、最終レポートに基づき総合的に評価する。なお、グループワークの評価はグループ全体の評価と各自へ課すレポートの内容による個人評価を行う。
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review)  本講義は、それぞれのテーマに対応したグループでのプロジェクトワーク(演習)を実施する関係上、十分な作業時間を確保する必要がある。そこで隔週にて2コマ連続(原則として、第1週、第3週、第5週)で講義と演習を実施し、そのプロセスを踏まえ、復習としての課題レポートを科す。したがって課題の多くは、プロジェクトワークとしてグループ活動へ参加が前提となるので、講義・演習への出席が必要不可欠となるので注意すること。
Textbooks Textbooks/References 基本的に、講義資料および関連資料はWebページ(PandA)で公開もしくは講義中に配布する。
References, etc. 中井達,『政策評価 費用便益分析から包絡分析法まで』,ミネルヴァ書房,2005
肥田野登,『入門社会工学 社会経済システムの予測・評価・デザイン』,日本評論社,2000
原科幸彦他,『市民参加と合意形成-都市と環境の計画づくり-』,学芸出版社,2005
世田谷まちづくりセンター,『参加のデザイン道具箱』,世田谷トラストまちづくり,1993
高橋誠,『問題解決手法の知識 第2版』,日本経済新聞社,1999
川口和英,『社会資本整備と政策評価』,山海堂,2004
中野民夫,『ワークショップ―新しい学びと創造の場』,岩波書店,2001
山内祐平,森玲奈,安斎勇樹,『ワークショップデザイン論 第2版』,慶應義塾大学出版会,2021
堀公俊, 加藤彰,『ファシリテーション・グラフィック―議論を「見える化」する技法』,日本経済新聞社,2006
Woody Wade/野村恭彦,関美和,『シナリオ・プランニング―未来を描き、創造する』,英治出版,2013
棚橋弘季,『ひらめきを計画的に生み出す デザイン思考の仕事』,日本実業出版社,2009
フランシス・ウェスリー、ブレンダ・ツィンマーマン、マイケル・クイン・パットン,エリック・ヤング/東出顕子,『誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる』,英治出版,2008
山崎亮,『コミュニティデザインー人がつながるしくみをつくる』,学芸出版社,2011
筧裕介,『ソーシャルデザイン実践ガイドー地域の課題を解決する7つのステップ』,英治出版,2013
アンドレ・シャミネー/白川部君江,『行政とデザイン 公共セクターに変化をもたらすデザイン思考の使い方』,ビー・エヌ・エヌ新社,2019
内山研一,『現場の学としてのアクションリサーチ―ソフトシステム方法論の日本的再構築』,白桃書房,2007
デイビッド・コフラン,テレサ・ブラニック/永田素彦,高瀬進,川村尚也,『実践アクションリサーチ』,碩学舎,2021
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