有機化学Ⅴ
授業の特色
化合物の化学構造に関する物理化学的パラメーターを用いて,さまざまな生理活性の変化を統計的に解析する定量的構造活性相関 (QSAR)の手法およびその応用例について概説する.この手法は,医農薬のデザインにおいてきわめて有用であり,世界中で広く用いられている.
授業の紹介
QSARの基礎といえるHammett則およびクラシカルQSARの手法(Hansch-Fujita法)について講義を行う.具体的には,クラシカルQSARにおいて使用される立体,電子的,疎水性パラメーターの説明,それらの物理化学的意味,疎水性パラメーターの推算方法,活性化合物の解析において注意すべきこと,クラシカルQSARの実例とその意味,それ以外のQSAR手法などについて説明する.
講義詳細
- 年度
- 2010年度
- 開講部局名
- 薬学部
- 使用言語
- 日本語
- 教員/講師名
- 赤松 美紀(准教授)
シラバス
開講年度・開講期 | 〜2010年 | 対象学生 | 薬学部総合薬学科3回生 |
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教員 | 赤松 美紀(准教授) |
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授業計画と内容 | 医薬品化学の基礎的な考え方とその方法論に関する講義の一部として,定量的構造活性相関 (QSAR) の手法およびその応用例について概説する. 第1回 Hammett 則について述べ,QSAR に用いるパラメーターの説明を行う.主に,さまざまな立体および電子的パラメーターの定義について説明する. 第2回 疎水性パラメーターの説明を行い,その推算方法について概説する. 第3回 クラシカル QSAR の応用例を挙げ,構造活性相関式の持つ物理化学的意味について説明する. 第4回 クラシカル QSAR の応用例,特に医農薬のヒト体内への吸収における応用例を紹介する.また,Hansch-Fujita 法以外の QSAR 手法について説明する. |
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教科書・参考書等 | [参考図書] ・薬物の構造活性相関,ドラッグデザインと作用機作研究への指針,化学の領域,増刊122号,構造活性相関懇話会編集,南江堂,1979年(絶版) ・ Exploring QSAR, Fundamentals and Applications in Chemistry and Biology, Eds: Corwin Hansch and Albert Leo, ACS Professional Reference Book, American Chemical Society, Washington, DC, 1995 ・Physical Organic Chemistry, Ed: Neil Isaacs, John Wiley & Sons, Inc., New York, 1995 (Hammett 則) |