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現在位置: ホーム シラバス(2019年度) 工学部 物理工学科・情報学科 量子物理学1(材原宇)〈情報〉

量子物理学1(材原宇)〈情報〉

ナンバリング
  • U-ENG25 35018 LJ77
  • U-ENG25 35018 LJ75
  • U-ENG25 35018 LJ71
シラバスID tech_1444
開講年度・開講期 前期
授業形態 講義
対象学生 Undergraduate
使用言語 日本語
曜時限 金2
教員
  • 宮寺 隆之(工学研究科)
授業の概要・目的 ミクロな世界を記述する量子論は自然現象の理解、産業技術への応用などにおいて大きな成功をおさめている。量子論の枠組み(記述に要する数学的形式)は古典論とは大きく異なっている。そこで、まず物理系に依らない量子論の普遍的な枠組みについて解説を行う。その枠組みのもとで、(物理的には最も単純な)1次元空間を運動する量子力学的1粒子の記述を紹介する。また、そこにあらわれる量子論特有の現象(不確定性関係やトンネル効果など)を説明する。
到達目標 量子論の基本的枠組みの数学的形式を理解し、基本的な計算・式変形が行えるようになる。量子論の数学的形式が、古典論とはどのように本質的に異なる描像を与えるかを理解する。具体的には、重ね合わせの原理や不確定性関係の内容について理解する。1次元空間を運動する量子力学的粒子の解析が行えるようになる。具体的には、ポテンシャルの無限遠における漸近的振る舞いと固有関数・固有値の関係について理解し、井戸型ポテンシャル、箱型ポテンシャルの固有値問題を取り扱うことができるようになる。調和振動子の代数的取扱いを修得する。
授業計画と内容 第1回:原子の安定性の問題やダブルスリット実験など、古典論では説明できない現象を取り上げ、行列力学(Heisenberg)と波動力学(Schroedinger)の登場した経緯を概観する。
第2回:量子論の基本的枠組み(1)古典論と対比しながら状態と物理量の概念を導入する。
第3回:量子論の基本的枠組み(2)系の記述に必要なHilbert空間について定義を紹介し、状態ベクトルの説明を行う。
第4回:量子論の基本的枠組み(3)物理量の記述を行うために線形作用素、スペクトル分解などを必要最低限な範囲で取り上げる。
第5回:量子論の基本的枠組み(4)時間発展をあらわすSchroedinger方程式について説明する。
第6回:一次元空間上の一粒子を記述する形式(1)古典力学の一般的枠組みであるLagrange形式及びHamilton形式を説明し、対応した量子論がどのように構成されるかを見ていく。
第7回:一次元空間上の一粒子を記述する形式(2)正準交換関係からRobertsonの不確定性関係が導かれることを示し、量子論の与える描像が古典論とは大きく異なることを確認する。
第8回:エネルギー固有値問題の一般論(1)一次元空間上にポテンシャル問題がある場合について考える。ポテンシャルの無限遠における漸近的振る舞いと、ハミルトニアンの固有値・固有ベクトルがどのような関係にあるのかを説明する。
第9回:エネルギー固有値問題の一般論(2)第8回の内容について(主に数学的な)補足を行う。
第10回:井戸型ポテンシャルなど。井戸型ポテンシャルにおける固有値問題がグラフを用いてどのように調べられるかを見ていく。
第11回:箱型ポテンシャルなど。箱型ポテンシャルにおける固有関数の振る舞いを調べる。トンネル効果についても解説を行う。
第12回:散乱理論。散乱理論について説明を行う。第11回における結果などが、どのように時間発展の問題として理解されるかを解説する。
第13回:調和振動子(1)調和振動子について固有値問題を解く。生成消滅作用素を用いて代数的に考える。
第14回:調和振動子(2)調和振動子の固有値問題のいくつかの応用を述べる。
第15回:学習到達度の確認。本講義の内容に関する到達度を確認する。
成績評価の方法・観点及び達成度 1回の記述式試験(100点)において評価する。
【評価基準】
 到達目標について、
  A+:すべての観点においてきわめて高い水準で目標を達成している。
  A :すべての観点において高い水準で目標を達成している。
  B :すべての観点において目標を達成している。
  C :大半の観点において学修の効果が認められ、目標をある程度達成している。
  D :目標をある程度達成しているが、更なる努力が求められる。
  F :学修の効果が認められず、目標を達成したとは言い難い。
履修要件 古典力学(解析力学を知っていることが望ましいが仮定しない)、線形代数(必須)
授業外学習(予習・復習)等 復習(1回につき4時間程度)では、各回の内容について自分なりに理解を行い、疑問点があればそれを明確にしておくこと。演習問題を配布するので、解いておくこと。
参考書等
  • 現代の量子力学(上), J.J. Sakurai, (吉岡書店), ISBN: ISBN:9784842703640
  • 量子力学1, A.メシア, (東京図書), ISBN: ISBN:4489012438
  • 量子論の基礎―その本質のやさしい理解のために, 清水明, (サイエンス社), ISBN: ISBN:4781910629