西洋経済史B

授業の特色

本講義では、20世紀アメリカ資本主義の特質を明らかにするために、19世紀から20世紀にかけての資本主義内部の構造変化について、19世紀後半から20世紀前半にかけてのアメリカ経済史の基本トピックを考察しつつ「自由競争段階から独占段階への移行」、われわれが直面する現代資本主義がどのように形成されたのかについて考察する。

授業の紹介

本講義は、リーディング・インダストリ(基幹産業)の展開に沿って、19世紀から20世紀にかけてのアメリカ経済史を検討します。西ヨーロッパの産業革命においては、綿工業を中心とする繊維産業がリーディング・インダストリとして、各国の経済成長の試金石になりました。本講義では、まず後発資本主義国として出発したアメリカが、綿工業において西ヨーロッパに追いつき、19世紀後半から20世紀初頭において鉄道・鉄鋼・石油の生産を通じて西ヨーロッパを凌駕していったプロセスと要因を探ります。次に、20世紀前半の自動車・化学・電機・航空機を中心とする「第二次産業革命」において、アメリカ産業がヨーロッパとの産業競争のなかでどのように競争優位を獲得していったか、各産業分野の検討を通じて考察します。リーディング・インダストリ、ビッグビジネス、金融資本、第二次産業革命などの諸カテゴリーの検討を行い、欧日の朝鮮を受けつつ、次々と新たな成長産業分野を切り開いていくアメリカ資本主義のダイナミズムに接近します。

講義詳細

年度
2010年度
開講部局名
経済学部
使用言語
日本語
教員/講師名
坂出 健(経済学研究科 准教授)

シラバス

開講年度・開講期 2004 配当学年 経済学部・法学部 3・4回生
教員
坂出 健(経済学研究科 准教授)
授業の概要・目的
第1回-課題設定。第2回以降は、事前に配布した講義予定とテキスト対応表に沿って、毎回の講義に対応するテキスト該当部分を事前に受講者に予習してもらう。各回の講義では、レジュメ、OHP、新聞記事などを用いて講義を行う。
授業計画と内容
#1 20世紀アメリカ資本主義を考える視点
#2 綿花・綿業と南北戦争
#3 ハミルトン体制
#4 鉄鋼産業における独占の形成
#5 金融部門における独占の形成
#6 石油トラストの成立と解体
#7 石油トラストの成立と解体
#8 石油トラストの成立と解体
#9 石油トラストの成立と解体
#10 自動車産業-フォード・デュラント・スローン-ビッグスリーとウォール街
#11 金融資本分析とアメリカ経済史
#12 講義のまとめ(1)
#13 講義のまとめ(2)

担当教員が講義開始時に各回のレジュメを配布し、そのレジュメに沿って内容を解説します。解説に際しては、図表資料の紹介をし、板書を併用します。各回の講義後、質問を受け付けます。
教科書・参考書等
安部悦生・寿永欣三郎・山口一臣『ケースブックアメリカ経営史』有斐閣ブックス、2002年

塩見治人・溝田誠吾・谷口明丈・宮崎信二『アメリカ・ビッグビジネス成立史』東洋経済新報社、1986年

奥村皓一『国際メガメディア資本』文眞社、1999年
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