農業経営の未来戦略
今日、農外企業の農業参入や集落営農の展開が進んでいる。その結果、多様な農業経営体が地域に並存し、地域農業・社会に対し新たな影響を及ぼしている。また、農業者が農産物生産だけでなく、農産物加工やその他関連事業に取り組む六次産業化や農商工連携の事例も広範に出現してきている。このような状況下で、様々な有り様を示す個別農業経営体の発展及び地域社会の活性化に有効な諸方策の具体的提示やモデル造りの必要性が個々の現場において求められてきている。
本講義は、農業経営に関わる人材の育成を重視しつつ、地域産業クラスター等の地域・産業ネットワークをベースとした個別農業経営体のあり様(財務・投資戦略を含む)を多面的な角度から検討することを目的とする。
講義詳細
- 年度・期
- 2013年度・後期
- 開講部局名
- 農学部
- 使用言語
- 日本語
- 教員/講師名
- 小田 滋晃(農学研究科)
長命 洋佑(農学研究科)
川﨑 訓昭(農学研究科)
シラバス
開講年度・開講期 | 2013年度後期 | 授業形態 | 講義 |
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対象学生 | 3, 4回生 | ||
教員 | 小田 滋晃 (農学研究科) 長命 洋佑 (農学研究科) 川﨑 訓昭 (農学研究科) |
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授業の概要・目的 | 1 10月15日 農業経営の未来戦略~個別経営の限界~ 2 10月28日 産業としての位置づけ 農産物流通の変化 3 11月11日 日本の外食産業と農業の現状 4 11月18日 5 11月27日 6 12月2日 六次産業化の進展と展開 7 12月9日 協同組合金融と農林中央金庫 8 12月16日 新規参入者論を中心に 9 12月24日 コミュニティ・ビジネス論の展開と実践 10 1月15日 1. 近畿の六次産業化の取り組みについて 2. 農産物の輸出戦略について 11 1月20日 野菜を巡る情勢について |
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授業計画と内容 | 以下のスケジュールを予定しているが、講義の理解度に応じて内容を調整することがある。 ●1.農業経営の発展と組織化・法人化 伝統的家族経営との対比を重視した農業法人の経営的意義と発展の方向性、経営管理や簿記・会計のあり方について、経営論、財務・管理会計論から検討する(2回) ●2.農業協同組合の新たな展開 JA(農協)を中心とした協同組合を対象として、組合員組織のあり方、地域農業の支援機関としての組織・事業の方向性と新たな展開の可能性について検討する(2回) ●3.農業経営におけるガバナンス問題 ファミリー・ガバナンス(経営・所有、ファミリー)、農業会計におけるトリプル・ボトムライン(経済、環境、社会的責任に関する各パフォーマンス)への対応について検討する(2回) ●4.農業におけるキャリアからみたヒューマン・リソースの探索と開発 個人のキャリア・サイクルに着目した農業への参入、定着、発展とその支援のあり方について検討する(2回) ●5.農業に関する地域産業クラスターの展開 様々な食品及び食品素材を対象に各主体における経営問題、関連主体間のコンフリクト問題など各種制度問題について検討する(2回) ●6.総合考察 これまでの講義の内容について、受講生と考察・議論を行う(2回) ●7.特別講義 正規の授業時間外での特別講義(シンポジューム形式を中心として)を実施する予定である(関連各界で活躍する研究者・生産者・実務家等の外部講師を適宜招聘する)(3回)。 |