農業機械学実験Ⅱ
授業の特色
植物,農産物,土壌といった複雑な対象物に対して,工学的な各種の手法を用いて計測を行うことにより,農業,生物,土壌等と機械・計測との接点についてその基礎を実習を通して学び,農業生産を支える工学技術の基本について体験することができる.
授業の紹介
農業機械学が取り扱う対象物に関して実験手法を講述し,基礎的な実験を通して実験計画,測定,データ処理及びレポート作成などの一連の実験手順を習得する.
講義詳細
- 年度・期
- 2012年度・前期
- 開講部局名
- 農学部
- 使用言語
- 日本語
- 教員/講師名
- 飯田訓久(農学研究科 准教授)
中嶋洋(農学研究科 准教授)
小川雄一(農学研究科 准教授)
宮坂寿郎(農学研究科 助教)
大土井克明(農学研究科 助教)
村主勝彦(農学研究科 助教)
増田良平(農学研究科 助教)
シラバス
開講年度・開講期 | 2012・前期 | 対象学生 | 農学部地域環境工学科 3回生 |
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授業の概要・目的 | 第1回 ガイダンス:実験に関する諸注意,レポートの書き方,安全上の注意事項について指導し,実験内容の紹介を行う. 第2回 乾燥プロセス:籾の乾燥に関する理論(乾燥特性や乾燥速度方程式など)を学び,乾燥実験を行う. 第3回 脱ぷプロセス:ロール式,衝撃式等の籾すり機の機構について学び,脱ぷ実験を行う. 第4回 精米プロセス:摩擦式,研削式の機構について学び,精米実験を通じて精米機構の評価を行う. 第5回 DSPによるフィルタリング実験(1):デジタルフィルタについて理解を深め,DSPのプログラミング実習を行い,音声処理について実験する. 第6回 DSPによるフィルタリング実験(2):同上 第7回 記録計とフィルタの動特性:ローパスフィルタ,ハイパスフィルタ及びペンレコーダに正弦波信号を入力し,ボード線図を作成し動特性を調べる. 第8回 パソコンによるデータ処理:矩形波,のこぎり波等の電気信号や,マイクで取得した楽器の音などにフーリエ変換を行い,スペクトルの特徴を調べる. 第9回 レポート指導:レポートに関する質問に答え,レポートの書き方,内容等について指導を行う. 第10回 光合成に関する基礎的実験:植物工場の照明最適化を目的として,LED照明による様々な光条件下における植物の光合成速度を計測する. 第11回 AVRマイコンを用いたハード制御(1):Arduino開発環境を用いてLED点灯,PWMによるLED明るさ調整を行う. 第12回 AVRマイコンを用いたハード制御(2):Arduino開発環境を用いて7セグLEDの制御,サーボの制御,赤外線測距センサ出力の読取りを行う. 第13回 野菜・果実選別用マシンビジョン:カメラや照明について理解し農産物の画像計測で問題となるハレーションや照度ムラを改善する方法を学び,評価する. 第14回 レーザー距離計による非接触計測:耕うん土塊の大きさを推定するためにレーザー距離計を用いて凹凸を計測しFFTによるデータ処理を行う. 第15回 レポート指導:レポートに関する質問に答え,レポートの書き方,内容等について指導を行う. |
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授業計画と内容 | 以下のような課題を予定している.なお受講者数等により予定内容と実施時期を変更することがある. まずガイダンスにて実験の説明,実験内容の紹介,レポートの書き方についての指導,安全上の諸注意を行い,実験についての概要を把握する. その後に各実験テーマごとに1週あるいは2週かけて実験を行う. ・光合成に関する基礎的実験 (1回)(担当:農業システム工学分野) ・レーザー距離計による非接触計測 (1回)(担当:農業システム工学分野) ・DSPによるフィルタリング実験 (2回)(担当:農業システム工学分野) ・記録計とフィルタの動特性 (1回)(担当:フィールドロボティクス分野) ・パソコンによるデータ処理 (1回)(担当:フィールドロボティクス分野) ・AVRマイコンを用いたハード制御 (2回)(担当:フィールドロボティクス分野) ・ヘルムホルツによる青果物の体積計測 (1回)(担当:農産加工学分野) ・乾燥プロセス (1回)(担当:農産加工学分野) ・脱ぷプロセス (1回)(担当:農産加工学分野) ・精米プロセス (1回)(担当:農産加工学分野) [授業スケジュール] 第1回 ガイダンス 第2回 乾燥プロセス 第3回 脱ぷプロセス 第4回 精米プロセス 第5回 DSPによるフィルタリング実験(1) 第6回 DSPによるフィルタリング実験(2) 第7回 記録計とフィルタの動特性 第8回 パソコンによるデータ処理 第9回 レポート指導 第10回 光合成に関する基礎的実験 第11回 AVRマイコンを用いたハード制御(1) 第12回 AVRマイコンを用いたハード制御(2) 第13回 野菜・果実選別用マシンビジョン 第14回 レーザー距離計による非接触計測 第15回 レポート指導 [各回の授業体制] 各回で指定された実験場所に集合し,実験についての説明および安全上の諸注意についての説明をうける.教員の指導のもと,全員,班別,あるいは各個人で実験資料と説明に基づく実験を行う.収集したデータは持ち帰り,データ整理,解析を行った後に各自で考察を行い,レポートとしてまとめ,提出する. [課題] 実習・実験の各回に指示される内容(配布資料に記載)にしたがって,期限内にレポートを提出する. |
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成績評価の方法・観点 | 試験は行わず,出席かつレポートを提出したものについて,レポートの内容で評価. なお提出期限に遅れたレポートは採点時に不利になることがある. |
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教科書・参考書等 | 実習・実験の各回に配布される資料中に記載されている. |