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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 文学研究科 日本語授業 6931002西洋史学(特殊講義)

6931002西洋史学(特殊講義)

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科目ナンバリング
  • G-LET26 66931 LJ38
開講年度・開講期 2020・後期
単位数 2 単位
授業形態 特殊講義
対象学生 大学院生
使用言語 日本語
曜時限 月4
教員
  • 南川 高志(文学研究科 教授)
授業の概要・目的  世界史上第一級の意義を持つとされるローマ帝国の歴史については、19世紀から本格的な研究がなされ、膨大な成果が生み出されてきた。21世紀の現代でも、学界だけでなく、「帝国論」の議論から一般読書界や漫画、メディアに至るまで話題になり続けている。こうしたローマ帝国の歴史的意義をより正確・適切に捉えるための研究はいかになされるべきであろうか。また、どのように帝国の歴史は描かれるべきだろうか。本講義は、これらの問いに答えようとするささやかな試みである。後期に開講するIIの講義では、ローマ帝国の危機から衰退へと至る時代について、研究と叙述の問題を扱う。
到達目標  まず第1に、政治史と社会史を中心にしたローマ帝国史の研究の歩みと最も重要な論点を把握すること、次いで他の時代の「帝国」との差異をも念頭に、ローマ帝国の歴史的特性や意義を理解できるようになることが、この授業の到達目標である。さらにそれを通じて、歴史学研究の不可欠の手続きや最も本質的な学問的課題とは何であるかについて、受講者が適切な見解を示す能力を自ら培うことも目標となる。
授業計画と内容  本講義では、紀元2世紀、ローマ帝国の最盛期といわれる時代から講述を始める。エドワード・ギボン『ローマ帝国衰亡史』と同じように、しかし全く異なった研究事情と時代背景の下で、最盛期ローマ帝国社会の実態を説明する。
 次いで、3世紀以降の帝国混乱期を取り上げ、「衰退」の問題を扱う。帝国の安定から危機へ、危機の克服から衰退へという時代の変化を研究するに際しての基本的な問題点を、研究史を踏まえながら説明するとともに、21世紀の現在、どのように古代帝国の危機と衰退を叙述することが適切であるかを述べる。前期開講のIと同様に、話の論点は政治史と社会史である。ローマ帝国の歴史を出来事史だけでなく、人々の日常を多面的に捉えた社会史研究の成果を取り込んで描き出す、研究と叙述の試みを提示したい。

 講述に当たっては、以下のテーマについて論じる。
・序論 ローマ帝国の衰退に関する研究について、19世紀以来の研究史を述べ、21世紀の初頭に学界が到達した成果について、わかりやすく説明する。2回
・ローマ帝国の繁栄について
    2世紀を中心に、最盛期の帝国の状況を講述するとともに、研究上の基本問題を解説し、今日ローマ帝国の最盛期をいかに叙述すべきか自説を述べる。4回
・ローマ帝国の危機と衰退について
    紀元3世紀から5世紀初頭にかけての政治的展開と社会変動に関する基本問題を論じる。4回
・ローマ帝国解体期に関する研究上の基本問題を解説する。4回
・フィードバック 
    フィードバックは、担当教員が研究室で待機し、本講義に関する質問を受け付ける形で実施する。 1回
成績評価の方法・観点  筆記試験をおこなう。
 講義内容の要点に関する理解度を確認するために筆記試験をおこない、その結果によって評価する。
 講義をした範囲に関して、到達目標に掲げた水準に達しているかどうかで達成度を測ることとする。
履修要件  受講にあたっては、古代ギリシア語やラテン語、および西洋古代史に関する知識を持っていることを前提とはしていない。
授業外学習(予習・復習)等  講義で担当者が紹介する文献をできるだけ参照すること。
教科書
  • 日本語に訳した史料などをプリントで配布する。図版については、主にパワーポイント・スライドで紹介する。