電子回路

電子回路のデモ実験1 杉山 和彦(准教授),北野 正雄(教授)

授業の特色
電子回路の基礎の習得を目標とします. 基本的なことから積み上げて電子回路を理解していく立場で講義します. このことによって, より複雑な回路の動作をも理解できる応用力まで身につけてもらえればと期待しています.

授業内容
まず, 電子回路特有の概念 (制御電源, 線形化, バイアス, 等) の説明から始めます. 続いて, 電子回路でもっとも基本となるバイポーラトラン幅, 直流増幅と, 次第に高度な回路の理解へと進めます. さらに, 帰還の考え方とともに, オペアンプ回路, および発振回路について説明します. 時間が許せば,非線形回路, 等も説明したいと考えています.
電子回路の理解の一助になればと, 講義の中で3回ほど, 教卓で実験をしています. 講義中の実録ではありませんが, その実験内容をOCWで公開します. また, この講義のホームページは https://www.t.kyoto-u.ac.jp/lecturenotes/fe/d/60100/outline にあります.

講義詳細

年度・期
2007年度・前期
開講部局名
工学部
使用言語
日本語
教員/講師名
杉山 和彦(准教授)
北野 正雄(教授)

シラバス

開講年度・開講期 2007・前期 配当学年 電気電子工学科2回生
教員
杉山和彦(准教授)
北野正雄(教授)
授業の概要・目的
「電気電子回路」における能動素子回路の基礎をふまえて, 能動素子のモデル化, トランジスタ回路の基礎, 各種増幅回路, 負帰還, 演算増幅回路および発振回路について述べる. 時間が許せば, 非線形回路, 電源回路および雑音についても解説する.

第1週 ガイダンス、1章
第2週 1章と2章
第3週 2章 能動素子モデル化
第4週 2章 能動素子モデル化
第5週 5章 トランジスタ
第6週 5章 トランジスタ
第7週 5章 トランジスタ
第8週 6章 電力増幅
第9週 7章 直流増幅
第10週 7章 直流増幅
第11週 8章 オペアンプ
第12週 8章 オペアンプ
10章 発振回路
第13週 10章 発振回路
授業計画と内容
1.能動素子のモデル化 ( 3 回 )
能動素子を電気回路として扱うために必要な制御電源および線形化という電子回路で重要な概念について述べる. 続いてバイアスと信号の切り分けについて述べる.

2. トランジスタ回路の基礎 ( 3 回 )
トランジスタの動作原理に基づいた考え方で, 各種接地方式の特徴を述べる. 具体的なバイアス回路について説明する.

3. 各種増幅回路 ( 3 回 )
効率に注目しながら, 各種電力増幅回路について説明する. 演算増幅回路などの集積回路で用いられる回路を意識しつつ, 直流増幅回路について説明する.

4. 演算増幅回路 ( 2 回 )
増幅器の負帰還とその役割について述べるとともに, 演算増幅器の基本である仮想短絡という概念を説明する. 続いて積分, 微分などの線形演算回路や, 対数, 指数などの非線形演算回路について述べる.

5. 発振回路 ( 2 回 )
正帰還を利用した発振回路の原理について述べ, 発振回路の各種方式とその特徴を示す.

6.その他 ( 1 回 )
時間が許せば, 非線形回路として, 乗算器, 変調回路, および復調回路について述べ, 続いて電子回路のエネルギー供給源としての電源回路, および電子回路における雑音の取り扱いについて説明する.
履修要件
[予備知識]
電気電子回路, 電気工学基礎論. (電子回路の習得には, 電気回路の基礎をある程度の理解している必要があると思います.)
教科書・参考書等
[教科書]

電子回路の基礎(北野正雄著, 培風館)
初版に対する正誤表: http://www.kuee.kyoto-u.ac.jp/~kitano/ec/
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