代数学入門

科目ナンバリング U-SCI00 22102 LJ55 開講年度・開講期 2021 ・ 後期
単位数 2 単位 授業形態 講義
配当学年 2回生以上 対象学生
使用言語 日本語 曜時限 月3
教員 尾高 悠志 (理学研究科 准教授)
授業の概要・目的 群, 環, 体, 加群といった代数系の理論は, 代数学ばかりでなく現代数学全般において必須の道具であり,その根幹の一つをなす. この講義では, 上記代数系をとりわけ群論に重きを置きながらその基礎から説明することにより, 代数学の基本的な考え方と議論の仕方を習得し, 代数学ならびに現代数学のより本格的な内容に踏み込む基礎作りを目的とする.
到達目標 代数系の基本である群, 環, 体, 加群の概念および基本的事項や基本的な例の性質を理解し, 特に群論や単因子論を中心とした基本的な議論はよく習熟することを目標とする.
授業計画と内容 以下の各項目について講義する. 受講者の理解を確認するため, 小テストやレポート課題等を適宜実施する. 適宜適切に順序を変えながら,講義担当者が適切に運用する. 
1. 群の定義と具体例(2回)
2. 剰余類と剰余群, 準同型定理(2~4回)
3. 有限群についての入門,群の作用とその応用(2~4回)
4. 環, 体, 加群の基本的概念と性質(3--4回)
5. 単因子論,有限生成アーベル群の基本定理(3回)
6. (余裕があればやる内容)群の表現論のごく基礎 (1--2回)
(ただし後期講義予定週は合計で15週(フィードバックも含む))
履修要件 「線形代数学A, B」,「線形代数学続論」, 「集合と位相」における集合論の内容は前提知識として仮定され,講義で用いられる.
授業外学習(予習・復習)等 代数系の基礎の学習は,計算の要素の多い高校数学に比べ,抽象性も増し,大学で学ぶ現代数学でひとつの大きな違いをうむ重要な岐点となり,多くの学習時間と慣れが必要である.そのため,通常授業中の講義の説明を聞くだけですべて理解することは非常に困難であり, 授業前の少々の予習や授業後に各自講義内容の復習をする主体的な姿勢で授業外においても学習する事を強く勧める.
教科書 特定の教科書は指定しないが,よい関連図書は多く溢れている.特に参考となるであろう図書のいくつかを以下に述べたので講義内容とともに勉学のお供にすることを推奨する.数学の歴史を振り返っても諸々代数系の理論の導入は様々な大きな転換点を含んでいる.
限られた時間の授業のみならず自主的な学習による慣れも大いに求められる.受講者は十分な予習復習をして,現代数学に入門する一つのハードルである代数系の理論にしっかりと慣れて欲しい.
参考書等 代数学入門, 永田雅宜・吉田憲一, (培風館), ISBN:978-4563002398, 代数系について基本的な内容が書かれている。
群論への30講, 志賀浩二, (朝倉書店), ISBN:978-4-254-11483-6, 基本的な内容がわかりやすく書かれていて初学には良いが,本格的な群論の理解にはこの本では足りない.
群論, 寺田至・原田耕一郎, (岩波現代数学の基礎), ISBN:978-4000052696, 群論の本格的な内容にも触れられており,興味を持った受講者は手に取ることを勧める.
代数概論, 森田康夫, (裳華房), ISBN:978-4785313111, 群論以外の代数系についてもよくまとめて述べられている.
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