生命有機化学演習

科目ナンバリング 開講年度・開講期 2021 ・ 後期
単位数 2 単位 授業形態 演習
配当学年 2回生以上 対象学生
使用言語 日本語 曜時限 火3
教員 上杉 志成 (化学研究所 教授)
佐藤 慎一 (化学研究所 准教授)
竹本 靖 (化学研究所 助教)
安保 真裕 (化学研究所 特定助教)
授業の概要・目的 この授業は、MITとHarvardが運営するオンライン教育組織edX(www.edx.org)にて上杉教授が配信する「The Chemistry of Life」の反転授業(演習)である。将来研究者になることを目指す薬学部2回生対象の授業。 生き物の営みは化学(つまり分子の働き)でなりたっている。生き物の仕組みの全てを化学で語ることができるはず。そして、化学は「物質を作り出す学問」でもある。生き物を本当に化学で理解したのならば、生き物の仕組みを化学で人工的に作ったり、化学の力で生き物の営みを操る物質を創造することができる。新しいアイデアがたくさん生まれるのだ。この分野で、頭脳明晰な世界の科学者が革新的アイデアを出してきた。この授業では、そのような革新的アイデアを解説・分析し、アイデアを自ら創出する力を養う。歴史の表面をなぞるだけではなく、研究の裏にあるアイデアを議論する。結果だけを積み重ねた知識は、すぐに色あせる。私たちの心に響くのは、誰が何を考えてどう行動したかだ。どんな偉大な科学者でも生身の人間。悩みながら、苦しみながら、楽しみながらアイデアを出している。化学と生物学の境界にある基本的事項を身につけながら、自分でいろいろなアイデアを生み出せるようになることを目標とする。
到達目標 ・専門的な化学構造式記述法を実践し、構造式を三次元的に理解できるようになる。
・生体分子(核酸、タンパク質、糖鎖、脂質)の化学的な性質を理解し応用する。
・化学と生物学の基本的な英語表現を理解できるようになる。
・典型的なアイデア創出法を理解し、使えるようになる。
・生体分子について自分で研究や技術のアイデアを生み出せるようになる。
・グループでの議論が効率よくできるようになる。
授業計画と内容 インターネットを活用した反転授業(Flipped Classroom)を行う。「The Chemistry of Life」は日本からのedX講義第一弾である。インターネット上の短い講義を自宅で受講し、実際の教室ではインターラクティブな演習を行う。インターネット講義は英語で行われるが(英語字幕あり)、教室での演習は日本語で行う。具体的には以下の題材を取り上げて、グループで演習を行う。

第1週:反転授業の解説 (上杉教授)
第2週:専門的な化学構造式記述法と演習 (上杉教授)
第3週:核酸の化学構造 (上杉教授)
第4週:核酸の合成 (佐藤准教授)
第5週:アイデア創出法(1)(上杉教授)
第6週:アミノ酸の化学構造 (上杉教授)
第7週:タンパク質の化学構造と化学合成法 (上杉教授)
第8週:組み合わせ化学と化学遺伝学 (上杉教授)
第9週:蛍光化合物とその生命科学への利用 (上杉教授)
第10週:蛍光タンパク質とその生命科学への利用 (安保助教)
第11週:アイデア創出法(2) (上杉教授)
第12週:糖と脂質を制御するアイデア (竹本助教)
第13週:癌とウイルスを制御するアイデア (上杉教授)
第14週:総まとめ演習 (上杉教授)

(注)反転授業であり、教室では常にアクティブな議論を行う。そのため、フィードバック期間はない。毎回の講義で評価されるため、期末試験はない。
成績評価の方法・観点 実際の授業の出席状況(50%)、演習(40%)、演習での発言や積極性(10%)により評価する。演習の評価は受講生の相互投票による。期末筆記試験は無い。
履修要件 無料オンライン教育組織edX(www.edx.org)にてKyotoUx 001x「The Chemistry of Life」の受講を登録する必要があります(無料)。高校で生物IIを履修している必要はありません。
授業外学習(予習・復習)等 反転講義であるので、edXの「The Chemistry of Life」にて短いビデオを前もって視聴する必要がある。それ以外の宿題は課さない。
教科書 edX(www.edx.org)の「The Chemistry of Life」にて、参考資料ファイルを提供する。リアル授業では、プレノートを配布する。
参考書等 京都大学 アイデアが湧いてくる講義, 上杉 志成, (祥伝社黄金文庫, 2017年), ISBN:978-4-396-31718-8, 本講義の基本的内容をカバーした日本語参考書
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