1431006 中国語学中国文学(特殊講義)

科目ナンバリング U-LET11 21431 LJ36 開講年度・開講期 2021 ・ 後期
単位数 2 単位 授業形態 特殊講義
配当学年 対象学生
使用言語 日本語 曜時限 月4
教員 大竹 昌巳 (文学研究科 講師)
授業の概要・目的 中国語は中世、唐朝がユーラシア東方に広大な版図を築いて国際語として通用したのに伴い、漢字音の移植や借用を通じて周辺諸民族の言語に多大な影響を与え、それらの文献上に記録を残した。近世に至ると、現代の標準語(普通話)で標準音とされる北京語音をはじめとする北方方言の諸特徴を備えた音韻的変種が姿を見せ始める。
本授業では、これら中世から近世への移行期の諸文献を読み解き、中近世間の中国語音の歴史的変遷を跡づけることを通して、文献資料が豊富に残る言語での通時言語学の方法を実践的に学ぶ。はじめに、基準となる中世(中古)中国語音と近世中国語音を反映する資料とその音韻体系について概説したのち、中近世間の中国語音を記録する各種文献に基づきその時代の中国語の声母・韻母・声調の様相について論じる。扱う資料はチベット・コータン・ウイグル等との対音資料や日本・朝鮮・ベトナムに伝承される漢字音、韻図・反切資料、また現代諸方言など様々であるが、とりわけ近年解読が進む契丹文字文献に反映される中国語音に注目する。
中国語音の歴史的変遷は、中国語史を研究する者はもとより、中国周辺の諸言語・諸文献を研究する者にとっても知っておくべき基礎知識であるが、とりわけこの時期の中国語音韻史は現代北京語の起源に直結するものであり、現代中国語を研究する者にとっても有用な知識を提供するだろう。
到達目標 ・中国音韻学に特有の術語・概念を理解し、言語研究の多様な視点を養う
・多様な文献資料を利用して言語音の通時的変化を研究する方法を習得する
授業計画と内容 後期は以下のトピックについて扱う。ただし、受講者の背景知識等に応じて内容を一部変更する場合がある。

[第1部]韻母編
第1回 前期の復習
第2回 中心音論
第3回 陽声韻論(1):-n, -m韻尾類
第4回 陽声韻論(2):-ng韻尾類
第5回 陰声韻論(1):-y, -w韻尾類
第6回 陰声韻論(2):ゼロ韻尾類
第7回 入声韻論(1):-d, -b韻尾類
第8回 入声韻論(2):-g韻尾類
第9回 韻母総論

[第2部]声調編
第10回 声調論(1):唐代音の調類と調値
第11回 声調論(2):声調の付随特徴について
第12回 声調論(3):陰陽調について
第13回 声調総論
第14回 まとめ
第15回 フィードバック
成績評価の方法・観点 平常点(小レポートや授業への参加状況)(50%)および期末レポート(50%)による。
履修要件 前期の中近世中国語音史Ⅰを受講していることが望ましい。
授業外学習(予習・復習)等 前期の復習をして臨むこと。
教科書 プリントを配布する
参考書等 中国文化叢書1 言語, 牛島徳次・香坂順一・藤堂明保編, (大修館書店、2011年新装版), ISBN:9784469232646
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