化学と生物の分子集合学

科目ナンバリング U-LAS14 20062 LE68 開講年度・開講期 2021 ・ 後期
単位数 2 単位 授業形態 講義
配当学年 主として1回生 対象学生 全学向
使用言語 日本語 曜時限 木5
教員 堀毛 悟史 (高等研究院 准教授)
鈴木 淳 (高等研究院 教授)
藤田 大士 (高等研究院 准教授)
授業の概要・目的  分子ひとつでは何も示さないが、分子同士がそれぞれが集まることによって初めて発揮される性質や現象は、生物学から化学の分野にまたがって多くの研究者の興味を集めてきた。例えば最近のノーベル賞の研究対象となった「免疫学」や「リチウム二次電池」も、分野は違えど、さまざまな分子がある空間中で集合して示す機能を解き明かし、制御したものである。
 本講義では生物学者と化学者が「分子が集まったときに、何が起こるか?」という視点で、主に生物学と化学においてこれまでのノーベル賞級の重要な発見や発展について講述する。生物学においては、体内において分子が特異的に集合することによって発現する生理現象の変化や制御について論ずる。化学においてはどのように分子集合体を合成するのか、また材料機能に結びつけるのかを論ずる。さらにこれら分野に共通し、ますます重要となる分子集合状態を観察する解析技術や、社会実装についても講義する。
 授業中には適宜プレゼンテーションやグループワークの機会を設け、講義内容の理解を深めたり、紹介されなかったトピックについても分子集合の観点より再評価し、ともに理解、議論することを目的とする。
到達目標 ■生物学、化学に共通して見られる「分子が集合することによる現象、機能」について理解を深める。
■生物学や化学では、複雑な分子集合をどのように作り上げているのか。また我々はどのように観察できるのか。その合成や解析技術を学ぶ。
■なぜ特定の分子が集まることを制御できれば、いずれは社会に役立つテクノロジー(例えば医療や材料など)につながるのか。そのミクロ~マクロのつながりを理解する。
授業計画と内容 <授業で扱うトピックス>

【ノーベル物理学賞~化学賞の対象となった物質や現象を例に】
第1回-第4回
・超電導:次世代交通や医療に必須、電気抵抗ゼロの現象と材料発見
・核磁気共鳴:分子構造を解析し、体内の情報まで映し出す装置
・リチウム二次電池:携帯から電気自動車まで、デバイスの革新技術
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【ノーベル化学賞~生理学・医学賞の対象となった技術を例に】
第5回 カップリンク反応:分子を自在につなげる技術、医薬品の合成
第6回 分子マシン:ナノメートルのサイズで動く機械
第7回 進化分子工学:「進化の力を借りて」望みの分子を作り出す
第8回 低温電子顕微鏡:2D画像からタンパク質3D構造情報を解析する
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【ノーベル生理学・医学賞の対象となった生理現象や技術を例に】
第9回 がん:細胞が無限増殖する分子メカニズム
第10回 細胞死:細胞が寿命を終える分子メカニズム
第11回 免疫:細胞が異物に反応する分子メカニズム
第12回 幹細胞:いろいろな種類の細胞を生み出す分子メカニズム
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第13回 グループワーク(1)
第14回 グループワーク(2)
第15回 フィードバック
成績評価の方法・観点 ・出席と参加の状況 60%
・レポートおよび/あるいはプレゼンテーション 40%
により評価する。
履修要件 高校で文系・理系共通に学ぶ範囲の生物学あるいは化学を理解していることが望ましい。
授業外学習(予習・復習)等 授業で触れるトピックはいずれもノーベル賞に関連しており、受賞に至る様々なエピソードがある。大きな研究成果に結びついた研究者の人となりや時代背景を予習しておくと、より効果的に聴講できるであろう。
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