ILASセミナー :社会人類学調査法

科目ナンバリング U-LAS70 10001 SJ50 開講年度・開講期 2021 ・ 前期
単位数 2 単位 授業形態 ゼミナール
配当学年 1回生 対象学生 全学向
使用言語 日本語 曜時限 木2
教員 岩谷 彩子 (人間・環境学研究科 准教授)
授業の概要・目的 近年の人類学における存在論的転回やマルチスピーシーズ人類学で、中心的なテーマとなっているのが、人と動物との関係の再考である。これまで多くの民族誌で潜在してきたテーマともいえる人と動物との関係は、例えば動物愛護や環境問題が叫ばれるなかで問い直されつつあるといえる。また、歴史や文化によって異なる形で結ばれてきた人と動物との関係性は、人と動物との境界が必ずしも自明ではないことも物語る。この授業では、人と動物との関係をとらえた異なる社会の事例を検討することで、いま一度人間が環境や他者と出会う契機に立ち戻り、そこから人間についての再定義を試みる。
到達目標 ・人間中心主義的な世界観を批判的にとらえ、動物や植物、もの、情報を含む環境の中で、人も動物も生成している点を理解する。
・動物愛護の考え方の背景とその限界について考察できるようになる。
授業計画と内容 動物愛護をめぐる映像や、ヒトと動物の関係を考察する文化人類学的文献を参考に(以下、第4回~第13回は輪読する参考書『人と動物の人類学』の章のタイトル)、特定の動物について人類学的に考察する期末レポートを作成する。

1.講義と講師の紹介―ヘビ使いの文化人類学
2.動物虐待か見世物か
3.動物愛護から種の共生へ
4.動物と話す人々
5.告げ口をするブタオザル
6.西欧におけるハイブリッドとしての怪物
7.「人間ゴリラ」と「ゴリラ人間」
8.生きているマンダラ
9.隠岐島のばける蛇
10.野生動物とのつきあい方
11.共存を可能にする<境界>の再生産
12.隔離された越境性の再検討
13.動物に潜む贈与
14.まとめ―人と動物の境界をめぐって
15. フィードバック
成績評価の方法・観点 授業への出席が前提となる。講義内での受講生の報告(50%)、レポート(50%)で評価する。
履修要件 他の人類学に関する講義を同時に受講していることが望ましい。
授業外学習(予習・復習)等 講義で提起された問いを、関連文献の講読によって深めることが求められる。授業の一環として、動物園等でのフィールドワークをともなう可能性もある。
参考書等 人と動物の人類学, 奥野克己・山口未花子・近藤祉秋(編), (春風社)
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