5231002西洋哲学史(特殊講義)

科目ナンバリング G-LET02 65231 LJ34 開講年度・開講期 2021 ・ 前期集中
単位数 2 単位 授業形態 特殊講義
配当学年 対象学生
使用言語 日本語 曜時限 集中
教員 岩田 直也 (非常勤講師)
授業の概要・目的 「分析」という手法は、古代から現代に至る西洋哲学の歴史において、哲学の最も重要な方法の一つであり続けてきた。しかしその起源は、古代ギリシア幾何学で用いられた、ある命題の前提を発見しその証明を構築するための方法にまで遡ることができる。そして、プラトンはその幾何学的分析法を自らの哲学探究に受容した最初の哲学者であった。

この講義ではまず、現代の分析哲学の興隆以前の古代から近世において、「分析」法がどのように用いられてきたか概括する。そして、そこで特定される二つの主要な分析概念(「逆行的分析」と「分解的分析」)が、ともにプラトンによる幾何学的分析法の受容に由来していることを検討する。それに際し着目する点は、プラトンの中期対話篇の「仮設法」(逆行的)と後期対話篇の「総合と分割法」(分解的)との関係である。ここから、プラトンの上記二つの哲学方法に対する包括的視点と、分析方法ないし分析概念の最初期の哲学的動向について明確な理解を提供することを目的とする。

なお、この授業は一次文献(翻訳で構わない)の読解に基づく議論も含むので、受講者の積極的な参加が求められる。
到達目標 ・西洋哲学の歴史において、分析法がどのように用いられてきたか理解できる。
・プラトンの異なる哲学方法を分析法の観点から包括的に理解できる。
・異なる解釈の可能性を、一次文献の読解に基づきながら、批判的に考えることができる。
授業計画と内容 一日目:古代から近世における分析法概括
 第一回:講師による解説
 第二回:受講者を交えた議論
 第三回:議論のまとめ

二日目:『メノン』と『パイドン』における仮設法
 第四回:講師による解説
 第五回:受講者を交えた議論
 第六回:議論のまとめ

三日目:〈善〉の定義探求と『国家』における仮設法
 第七回:講師による解説
 第八回:受講者を交えた議論
 第九回:議論のまとめ

四日目:定義探求のパラドクスと想起説
 第十回:講師による解説
 第十一回:受講者を交えた議論
 第十二回:議論のまとめ

五日目:総合と分割法
 第十三回:講師による解説
 第十四回:受講者を交えた議論
 第十五回:議論のまとめ
成績評価の方法・観点 トピック毎(一日につき一トピック)のリアクション・ペーパー(20%)と授業内の議論の貢献度(20%)、そして最終レポート(60%)の合計により総合的に評価します。
履修要件 特になし
授業外学習(予習・復習)等 事前にリアクション・ペーパーの課題とそのための文献表を配布しますので、集中講義が始まる前までに取り組むようにしてください。

また、復習として、当日の解説と議論の内容をまとめ、レポート課題作成に役立てて下さい。
参考書等 この講義の全体像を理解するためには、以下の2点が最適です。

Beaney, Michael, "Analysis", The Stanford Encyclopedia of Philosophy (Summer 2018 Edition), Edward N. Zalta (ed.), URL = <https://plato.stanford.edu/archives/sum2018/entries/analysis/>.

Benson, H. H., (2015), Clitophon's Challenge: Dialectic in Plato's Meno, Phaedo, and Republic, Oxford University Press, New York.

より詳しい参考文献は、授業の際に配布します。
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