西洋史学講義

科目ナンバリング U-EDU01 20147 LJ38 開講年度・開講期 2022 ・ 通年
単位数 単位 授業形態 講義
配当学年 2-4回生 対象学生
使用言語 日本語 曜時限 火4
教員 金澤 周作 (文学研究科 教授)
授業の概要・目的 授業全体のテーマ:ヨーロッパ史学史にみる歴史への接近法
過去は変えられない。しかし、歴史は変わる。歴史とは、過去の見方である。すなわち、歴史を学ぶとは、単に重要な過去の事実を幅広く記憶するというだけではなく、多分に、過去の見方の多様性や変遷を知ることにほかならない。そして、さまざまな見方に触れるほどに、現在や未来の諸課題にも、柔軟性をもって取り組むことができるであろう。そこで本講義では、近代歴史学の基礎をなし、現在もなお世界の歴史研究にとって重要なインスピレーションの源となっているヨーロッパの歴史叙述の歴史を概観する。それによって、けっして時代遅れでも有効期限切れでもない、しかも、互いに相いれないがいずれも説得的でもあるような、多彩な過去の見方を紹介し、歴史学的思考を深める素材を提供することを目的とする。そして、「西洋史学」の由来や現状や意義を解説する。
到達目標 ・古代から現代にいたるヨーロッパ史の展開を把握し、各時代の全般的な状況について理解する。
・ヨーロッパにおける歴史認識や歴史叙述の歴史についての基本的な知識を習得し、それぞれの時代の特徴について理解する。
・ヨーロッパにおける歴史認識の特徴についての理解を深め、「西洋史学」という学問分野の歴史的特質と今日的課題について各自の関心に即して考察する。
授業計画と内容 以下のようなテーマをとりあげる予定。
第1回 過去とは何か/歴史叙述とは何か/「西洋史学」とは何か
第2回 古代ギリシアと歴史の誕生
第3回~第4回 古代ローマの歴史叙述
第5回~第6回 中世ヨーロッパにおける歴史叙述
第7回 ルネサンスと歴史叙述
第8回 宗教改革の時代における歴史叙述
第9回 啓蒙の時代の歴史叙述
第10回~第11回 近代歴史学の誕生――ランケとブルクハルト
第12回~第13回 ヘーゲル・マルクス・ヴェーバー
第14回 歴史主義への反発
第15回 フィードバック:前期の授業内容をふまえた総括
(以上、前期)
第16回 論争する現代歴史学
第17回~第18回 アナール学派(第一世代)
第19回~第20回 アナール学派(第二世代)
第21回~第22回 アナール学派(第三世代)
第23回~第24回 アナール学派(第四世代)
第25回 17世紀危機論争
第26回 「西洋の勃興」をめぐる論争
第27回 ジェンダーをめぐる論争
第28回 時代区分をめぐる論争
第29回 感情をめぐる論争
第30回 フィードバック:後期の授業内容をふまえた総括

フィードバックについては、授業中に指示する。




 
成績評価の方法・観点 前期と後期に各1回、レポートの提出を求める。成績の評価は提出されたレポートにもとづいて行う。
授業でとりあげた文献のなかから各受講生が1ないし複数の文献を選択し、その内容について論述することをレポート課題の内容とする。レポートの評価にあたっては、文献の読解の正確さ、ヨーロッパ世界における歴史認識の特徴にかんする理解度、文章表現や論理構成の適切さなどを総合的に評価する。
履修要件 特になし
授業外学習(予習・復習)等 授業のなかで、関連する文献のリストを提示する予定である。受講者には、各自の関心にしたがってリストから文献を選び、読み進めていくことを期待する。
教科書 授業中にプリントを配布する。
参考書等 人文学への接近法―西洋史を学ぶ―, 服部良久・南川高志・小山哲・金澤周作編, (京都大学学術出版会、2010年), ISBN:978-4-87698-948-5, 京都大学における西洋史学研究・教育への導入解説をおこなっており、本講義全体を通じて参考となるであろう。
論点・西洋史学, 金澤周作監修, (ミネルヴァ書房、2020年), ISBN:978-4-62308-779-2
上記の本以外の参考文献については、テーマに応じて、授業中に紹介する。
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