競争法総論
JA | EN
科目ナンバリング |
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開講年度・開講期 | 2020・前期 |
単位数 | 2 単位 |
授業形態 | 講義 |
配当学年 | 1・2回生 |
対象学生 | 大学院生 |
使用言語 | 日本語 |
曜時限 | 木1 |
教員 |
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授業の概要・目的 | 競争政策の意義と独禁法の経済的機能を概観した後、独禁法の規制の中でも国際的にも共通の規制基準である市場支配力基準(一定の取引分野における競争の実質的制限)を違法性要件とする、企業結合、不当な取引制限、私的独占について学んだ後、自由競争減殺型の不公正な取引方法等の各規制を学ぶ。経済的な評価が重要な市場支配力概念を多様な文脈で理解し、それを制御するための多様な法的手法を学び、わが国のみならず諸外国の経済法を理解するための基礎的素養を修得する。 |
到達目標 | 独禁法の内、国際的に競争法の中核的内容とみられている部分についてその全体像を理解する。競争政策の中核にある、市場支配力分析の基本的手法を習得する。 |
授業計画と内容 | 1 経済法 概論 経済法とは何かを説明した後に,経済法の中心的内容である独占禁止法について,目的,規定の概要,執行のシステムを概観する。 2 不当な取引制限(1) 独禁法2条6項及び3条後段による規制を通観し,この中で一定の取引分野,競争の実質的制限等の独禁法上の基礎概念について検討する。 3 不当な取引制限(2) 価格カルテル・談合等,ハードコアカルテルといわれる行為類型とその規制上の課題について検討する。 4 事業者団体規制 独禁法8条に基づく事業者団体規制について概観した後,独禁法8条1ないし4号上の規制について検討する。 5 私的独占 独禁法2条5項及び3条前段による規制を通観し,排除等の基本概念について検討するとともに,3条前段と密接な関係にある不公正な取引方法規制(19条)について検討する。 6 企業結合規制(1) 7 企業結合規制(2) 水平型企業結合の事例について解析を行う。 8 企業結合規制(3) アフターマーケット,協調型悪影響の生じ方等,市場効果分析の高度な論点について検討する。 9 企業結合(4) 応用的問題を検討する。 10 企業結合規制(手続き)/不公正な取引方法(1) 企業結合規制の手続きに関する部分を説明する。 ついで独禁法19条による規制を通観する。 11 不公正な取引方法(2) 公正競争阻害性,自由競争減殺等の基本概念について検討する。ついで,取引拒絶規制について検討する(独禁法2条9項1号,一般指定1・2項)。 12 不公正な取引方法(3) 独禁法2条9項2・3号及び一般指定3ないし6項により不公正な取引方法とされる不当廉売規制,ついで差別対価・差別取扱の規制について検討する。 13 不公正な取引方法(4) 独禁法2条9項4号に規定され19条で禁止される再販売価格拘束規制について検討した上で,一般指定11項・12項に規定され19条で禁止される事業活動を拘束する規制について検討する。 14 不公正な取引方法(5) 一般指定10項・14項に規定される抱合せ及び取引妨害について検討する。 15 フィードバック(詳細は授業中に指示する) |
成績評価の方法・観点 | レポート |
履修要件 | 特になし |
授業外学習(予習・復習)等 | 詳細は第1回の講義で説明する。 |
教科書 |
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