国際企業法務
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科目ナンバリング |
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開講年度・開講期 | 2020・前期 |
単位数 | 2 単位 |
授業形態 | 講義・演習 |
配当学年 | 1・2回生 |
対象学生 | 大学院生 |
使用言語 | 日本語 |
曜時限 | 火4 |
教員 |
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授業の概要・目的 | 本授業においては,国際取引に関する様々な法的問題について,どのような規範があり,どのような紛争解決手段が用いられているかを平易に解説する。問題領域ごとにポイントを押さえることで,国際取引法の基本的な考え方と構造を理解してもらうことを目的としている。 |
到達目標 | (1)国際取引の基本的な仕組みと法的規律のあり方について理解する。 (2)国際取引に特有の法的問題を理解し,リスク管理のための多様な方法を学ぶ。 (3)国際取引における紛争解決の法的基盤を理解し,説得的に結論を導く能力を身に付ける。 |
授業計画と内容 | 第1回 国際取引法とは何か 国際取引法の対象と範囲を明らかにしたうえで,国際取引を規律する様々な規範のうち統一法が発展してきた経緯及びその現代的意義について解説する。 第2回 国際取引の当事者 国際取引における重要な主体である会社について,その法人格の存否や内部組織等を規律する会社の従属法の決定及び適用のほか,国内法上の外国会社に対する規制について解説する。 第3回 契約準拠法の決定と適用 国際契約関係を規律するための準拠法の決定及び適用について論じたうえで,独占禁止法や禁輸措置などの強行法規の適用問題について検討する。 第4~第5回 国際売買 「国際物品売買契約に関する国連条約」(ウィーン条約:CISG)の適用根拠,契約の成立,売主及び買主の権利義務に関する準則について検討する。定型的取引条件としてのインコタームズの意義についても論ずる。 第6回 国際物品運送・貨物保険 国際海上運送及び国際航空運送について,商法等の改正を踏まえたうえで,各々国際海上物品運送法及びモントリオール条約を中心に解説をする。貨物保険も取り上げる。 第7回 国際的支払・信用状 外国送金,荷為替手形,荷為替信用状と統一規則などについて論ずる。 第8回 国際的企業活動 生産物責任,プラント輸出,国際技術移転,国際投資について論ずる。 第9回 国際知的財産法 知的財産権の条約による保護と属地性,知的財産権侵害,及び並行輸入について論ずる。 第10回~第14回 国際取引紛争の解決 国際民事手続法については,国際裁判管轄(民訴3条の2以下),外国判決の承認執行(民訴118条,民執24条),及び国際訴訟競合を中心に論ずる。また,国際商事仲裁については,その国際取引における意義について指摘したうえで,仲裁合意,仲裁手続及び仲裁判断の準拠法,仲裁判断の取消し,並びに外国仲裁判断の承認執行について論ずる。 第15回 フィードバック(詳細は授業中に指示する) |
成績評価の方法・観点 | 成績は,70%を筆記試験の成績によって,30%を平常点によって評価する。なお,4回以上授業を欠席した場合には,単位取得を認めない。 |
履修要件 | 本科目は,法科大学院との共通科目であり,法律に関する基本的知識を習得していることが履修要件となる。 |
授業外学習(予習・復習)等 | 教科書の該当箇所を読んで予習する。授業においては,レジメに沿って重要な事項について平易に解説をしたうえで,時間が許すかぎり,履修者と質疑応答を行うため,十分に準備しておくことが望まれる。 |
教科書 |
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参考書等 |
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