遺伝学
授業の特色
本授業では、生物学の基礎知識が無くても遺伝の仕組みや物質的基礎をを学べるように、細胞分裂から講述する。
授業の紹介
遺伝とは、遺伝情報、すなわち遺伝子 (gene) が親から子に伝わるこどであり、ヒトを含むすべての生物にとって最も重要な事象である。G.メンデルが1865年に正しい遺伝の法則を最初に発表した。1900年におけるメンデルの業績の再発見以降、遺伝学 (genetics) は科学の一分野となり、その後、人類遺伝学、バクテリア遺伝学、分子遺伝学など、いろいろな遺伝学に発展を続けている。本講義では、遺伝の仕組みと物質的基礎を、遺伝子の集合体である染色体という細胞構造に焦点を当てて講述する。以下の項目について講義を行う。(1) 細胞分裂、(2) 遺伝の法則、(3) 染色体、(4) 染色体の異常、(5) 染色体の操作、(6) 遺伝子突然変異、(7) 遺伝子の操作
講義詳細
- 年度
- 2009年度
- 開講部局名
- 農学部
- 使用言語
- 日本語
- 教員/講師名
- 遠藤 隆(教授)
シラバス
配当学年 | 1 ・ 2回生 前期 | ||
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教員 | 遠藤 隆 教授 |
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授業の概要・目的 | 第1回 高等生物の二つの細胞分裂、体細胞分裂と減数分裂、における染色体の挙動と生物学的意義について解説する。 第2回 メンデル以前の遺伝学説とメンデルの遺伝法則を解説する。 第3回 メンデル以降明らかになった遺伝の仕組みを解説する。 第4回 染色体の形態、分子的構造、複製、機能について解説する。 第5回 染色体の数の異常にはどのようなものがあるかを述べ、それらの発生原因を解説する。 第6回 染色体の構造の異常にはどのようなものがあるかを述べ、それらの遺伝の仕方を解説する。 第7回 染色体上での遺伝子の配列について解説する。 第8回 染色体の操作の方法について述べ、どのように利用されているかを解説する。 第9回 倍数体植物の染色体構成の解析方法としてのゲノム分析と作物の起源の研究を解説する。 第10回 遺伝子の分子的構造と遺伝子突然変異について解説する。 第11回 転移因子とは何か、また、転移因子による突然変異について解説する。 第12回 遺伝子を分子レベルで解析したり、人為的に増殖、改変する方法について解説する。 第13回 遺伝子組換え作物や遺伝子診断について解説する。 |
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授業計画と内容 | 本講義では、遺伝学の基礎を細胞分裂から説き起こし、メンデルの遺伝法則、遺伝子はどこに存在するのか、どのような物質であるのか、どのような変化をするか、さらには、どのようにして操作できるのかを講述する。授業の紹介に挙げた7つの項目について、順次、1〜2回の講義を行う。 第1回 細胞の分裂 第2回 メンデルの遺伝学 第3回 メンデル遺伝学の発展 第4回 染色体の構造 第5回 染色体の数の異常 第6回 染色体の構造の異常 第7回 染色体地図 第8回 染色体工学 第9回 ゲノム分析 第10回 突然変異の分子的基礎 第11回 転移因子と突然変異 第12回 遺伝子の解析 第13回 遺伝子の操作 |