資源生物科学概論Ⅲ

海洋資源生物の生活史や生産の特徴と、それらを支える物質循環に果たす微生物の役割並びに海洋の物理環境の特徴を述べる。また、それらを基盤にして生まれる生物資源の食料、生理活性物質等としての有効利用、マリンバイオテクノロジー、資源培養技術、海洋環境保全の現状と将来展望を概説する。

講義詳細

年度・期
2011年度・後期
開講部局名
農学部
使用言語
日本語
教員/講師名
平田 孝(農学研究科 教授)
左子 芳彦(農学研究科 教授)
藤原 建紀(農学研究科 教授)
山下 洋(フィールド科学教育研究センター 教授)
笠井 亮秀(農学研究科 准教授)
田川 正朋(フィールド科学教育研究センター 准教授)
澤山 茂樹(農学研究科 教授)
菅原 達也(農学研究科 准教授)
豊原 治彦(農学研究科 准教授)
吉田 天士(農学研究科 准教授)
中山 耕至(フィールド科学教育研究センター 助教)
木下 政人(農学研究科 助教)

シラバス

開講年度・開講期 2011年度 後期 授業形態 講義
対象学生 2回生
教員
農学研究科 教授 平田 孝
農学研究科 教授 左子 芳彦
農学研究科 教授 藤原 建紀
フィールド科学教育研究センター 教授 山下 洋
農学研究科 准教授 笠井 亮秀
フィールド科学教育研究センター 准教授 田川 正朋
農学研究科 教授 澤山 茂樹
農学研究科 准教授 菅原 達也
農学研究科 准教授 豊原 治彦
農学研究科 准教授 吉田 天士
フィールド科学教育研究センター 助教 中山 耕至
農学研究科 助教 木下 政人
授業の概要・目的
第1回 沿岸の海の特徴(藤原)
沿岸の海は、陸からと外海からの栄養塩が集まる生物生産性の高い海である。この高い生産性の維持機構と、低次生産から高次生産へのつながりについて述べる。

第2回 沿岸海域における富栄養化と環境汚染(藤原)
人間活動により沿岸海域では環境汚染や富栄養化に伴う赤潮・貧酸素化などの問題が生じている。これらに対する対策の歴史と展望を示す。

第3回 海洋環境と水産資源(笠井)
我が国の漁業や水産資源の変遷について述べる。また、資源を決める上で重要な要因である、初期減耗について概説する。

第4回 漁業生産と資源管理(山下)
我が国の漁業資源について概説する。資源生物の再生産と初期減耗の機構を基礎に、資源変動のメカニズムと変動する資源の管理について論究する。

第5回 沿岸域における富栄養化と微生物の利用(澤山)
人間活動により、沿岸域では環境汚染や富栄養化に伴い微細藻類による赤潮が発生し、人間や海洋生物に影響を及ぼしている。海洋微生物の役割を解説し、微生物を利用したバイオ燃料など有用物質生産について考える。

第6回 栽培漁業(田川)
人工的に育てた有用魚介類の仔稚を海に放流し、成長後に漁獲するという栽培漁業について概説する。

第7回 魚類の多様性(中山)
「魚類」の系統的位置づけ,多様性が生じるメカニズム,多様性を認識し整理する手法などについて概説する.

第8回 海洋無脊椎動物の多様性(豊原)
海洋に生息する無脊椎動物と人間とのかかわりについて、食料資源ならびに生態学的役割の観点から概説する。

第9回 魚介類の育種分野におけるバイオテクノロジーの応用(木下)
染色体操作や遺伝子組換え技術などのバイオテクノロジー技術の、魚介類の品種改良への応用について概説する。

第10回 海洋生物資源研究の発展と人類への貢献(左子、吉田)
マリンバイオテクノロジーを、新規海洋微生物の利用として極限環境微生物・環境ウイルスの遺伝子資源の開発の側面から概説する。

第11回 海洋生物生産物の利用(平田、菅原)
海洋が生み出す生物生産物を私たちはどのように利用してきたか、食料、高次機能性物質、医薬品などへの利用の観点から概説する。
授業計画と内容
下記の(1)~(11)の各主題について、1~2回講義する。

(1)沿岸の海の特徴(藤原)
沿岸の海は、陸からと外海からの栄養塩が集まる生物生産性の高い海である。この高い生産性の維持機構と、低次生産から高次生産へのつながりについて述べる。
(2)沿岸海域における富栄養化と環境汚染(藤原)
人間活動により沿岸海域では環境汚染や富栄養化に伴う赤潮・貧酸素化などの問題が生じている。これらに対する対策の歴史と展望を示す。
(3)海洋環境と水産資源(笠井)
我が国の漁業や水産資源の変遷について述べる。また、資源を決める上で重要な要因である、初期減耗について概説する。
(4)漁業生産と資源管理(山下)
我が国の漁業資源について概説する。資源生物の再生産と初期減耗の機構を基礎に、資源変動のメカニズムと変動する資源の管理について論究する。
(5)沿岸域における富栄養化と微生物の利用(澤山)
人間活動により、沿岸域では環境汚染や富栄養化に伴い微細藻類による赤潮が発生し、人間や海洋生物に影響を及ぼしている。海洋微生物の役割を解説し、微生物を利用したバイオ燃料など有用物質生産について考える。
(6)栽培漁業(田川)
人工的に育てた有用魚介類の仔稚を海に放流し、成長後に漁獲するという栽培漁業について概説する。
(7)魚類の多様性(中山)
「魚類」の系統的位置づけ,多様性が生じるメカニズム,多様性を認識し整理する手法などについて概説する.
(8)海洋無脊椎動物の多様性(豊原)
海洋に生息する無脊椎動物と人間とのかかわりについて、食料資源ならびに生態学的役割の観点から概説する。
(9)魚介類の育種分野におけるバイオテクノロジーの応用(木下)
染色体操作や遺伝子組換え技術などのバイオテクノロジー技術の、魚介類の品種改良への応用について概説する。
(10)海洋生物資源研究の発展と人類への貢献(左子、吉田)
マリンバイオテクノロジーを、新規海洋微生物の利用として極限環境微生物・環境ウイルスの遺伝子資源の開発の側面から概説する。
(11)海洋生物生産物の利用(平田、菅原)
海洋が生み出す生物生産物を私たちはどのように利用してきたか、食料、高次機能性物質、医薬品などへの利用の観点から概説する。
成績評価の方法・観点
小テスト、レポート、及び出席による。
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