経済史・思想史入門
授業の特色
経済史・思想史入門世界を変えた工場を、(1)ミュール型紡績工場(1820年代イギリス)(2)アメリカン・システムからフォード・システムへ(1900年代アメリカ)(3)トヨタ生産方式(リーン生産方式)と対比し、19−20世紀の生産システムの発展を整理します。
授業の紹介
本講義は、ヨーロッパ・アメリカ・日本の生産システムの歴史的展開を概説するとともに、近年注目されている新たな生産方式について紹介します。各地域・時代の様々な生産方式の諸相とその相互作用を吟味することを通じて、資本主義的生産様式における「生産力の特質を検討します。
講義詳細
- 年度
- 2005年度
- 開講部局名
- 経済学部
- 使用言語
- 日本語
- 教員/講師名
- 坂出 健(経済学研究科 准教授)
- 備考
- 各回の授業は、講義担当教員が、OHP を投射しつつ、各スライドに解説を加える方式で実施した。講義中には、講義進行時に同時に進んだ講義内容と関連するとぴっくであるGMの経営危機問題についての新聞記事(日本経済新聞)を適宜配布し分析することで、講義内容理解の助けとした。
シラバス
開講年度・開講期 | 2005 | 配当学年 | 経済学部1・2回生 |
---|---|---|---|
教員 | 坂出 健(経済学研究科 准教授) |
||
授業の概要・目的 | まず、産業革命を達成した19世紀中葉のイギリス綿業における生産力構造を、カール・マルクス『資本論』(第11章から第13章)をテキストとして考察し、協業・分業とマニュファクチュア・機械設備と大工業といった、様々なシステムを把握するためのキホンカテゴリーを解説します。次に、1870年代から20世紀初頭においてアメリカで発達した新たな生産システムを、アメリカンシステム・フォーディズム・第二次産業革命・ 専門生産などの近年経済史・経営史で着目されているトピックを紹介しつつ検討します。最後に、第二次大戦後、日本の自動車産業で発達したトヨタ生産方式の特徴とリーン(無駄のない)生産方式という形態での海外・異業種への波及について論じます。 |
||
授業計画と内容 | #1 ミュール紡績機とイギリス産業革命 #2 フォードT型とアメリカ式大量生産・大量販売 #3 トヨタ生産方式からリーン生産方式へ |
||
教科書・参考書等 | フィリップ・スクラントン『エンドレス・ノヴェルティ アメリカの第2次産業革命と専門生産』有斐閣 2004年 デービッド・A・ハウンシェル『アメリカン・システムから大量生産へ』名古屋大学出版会 1998年 大野耐一『トヨタ生産方式 : 脱規模の経営をめざして』ダイヤモンド社 1978年 |