特別講義「上場会社の法規制」

Numbering Code U-LAW00 31828 LJ41 Year/Term 2021 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year Target Student
Language Japanese Day/Period Tue.3
Instructor name SHIRAI Masakazu (Graduate School of Law Professor)
Outline and Purpose of the Course  本講義は、上場会社を念頭に、投資者(株主)の利益保護を図るための仕組みについて幅広く紹介する。証券取引法は、平成18年に金融商品取引法に改められ、投資者保護法としての側面が強化された。金融商品取引法が上場会社のファイナンスを規律する重要な法であることは今日においても変わりはなく、しかも近年では、同法に基づき自主規制権限を与えられた金融商品取引所がソフトローを通じて上場会社のガバナンスを規律するようになっており(「コーポレートガバナンス・コード」によるガバナンス強化はその典型)、金融商品取引法やその関連規制による上場会社規律の比重は以前にも増して重くなっている。さらに近年では、会社の非上場化をめぐる法的紛争も多発するようになっており、上場会社の株主の利益保護を十分に図るという観点から、会社の非上場化の場面においてどのような法ルールを整備すべきかについてまさに試行錯誤の段階にある。
 以上の背景事情を踏まえ、本講義では、上場会社を念頭に、投資者(株主)の利益保護を図る仕組みを幅広く紹介するという観点から、株式の売買の場面における利益保護の仕組みと位置付けることが可能な金融商品取引法の概略(9回程度)、上場会社を対象としたガバナンスを通じた利益保護の仕組み(3回程度)、会社の非上場化の場面における利益保護の仕組み(2回程度)について、それぞれ説明を試みる。
Course Goals  本講義の到達目標は、次の三点である。第一に、上場会社における株主(投資者)保護の仕組みの全体像に関する視座を得る。第二に、金融商品取引法に関する基本的な知識を習得する。第三に、コーポレートガバナンス・コードやヘッジファンド・アクティビズムといった上場会社に適用される「法」以外のガバナンスの仕組みについて説明できるようになるとともに、会社の非上場化の場面において株主保護を実現する上で必要となる法的な仕組みを理解し、判例・学説の分析・検討を通じて同仕組みを理論的な観点から考察できるようになる。
Schedule and Contents  本講義では、以下の項目を、1については9回程度、2については3回程度、3については2回程度で扱う予定である。
1. 金融商品取引法
 (1)概要
 (2)適用範囲
 (3)開示規制──発行開示・継続開示
 (4)公開買付制度
 (5)大量保有報告制度
 (6)不公正取引規制
2. 上場会社に適用される法以外のガバナンスの仕組み
 (1)コーポレートガバナンス・コード
 (2)スチュワードシップ・コード
 (3)ヘッジファンド・アクティビズム
3. 会社の非上場化の場面での株主の利益保護の仕組み
 (1)株式買取請求権と公正な価格の保障
 (2)会社の非上場化の場面における取締役の義務

<期末試験>
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