Ontology of Self II

Numbering Code U-LAS00 20002 LJ34 Year/Term 2021 ・ Second semester
Number of Credits 2 Course Type Lecture
Target Year 2nd year students or above Target Student For all majors
Language Japanese Day/Period Fri.4
Instructor name ABE HIROSHI (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course 「自己存在」は人間存在を特色づける基本的な規定の一つであり、哲学史上、精神、主体、自己意識、実存、現存在、一人称といった概念の下で究明され続けてきたものである。時の古今を問わず、洋の東西を問わず、こうした考察が絶えず繰り返されているという事実は、「今ここにこうしてある私とは何者であるのか」という問いが、我々にとっていかに根源的であり、そしてまたいかに抜き差しならないものであるかをいみじくも物語っていると言えよう。
 本講義のねらいは、「自己存在論Ⅰ」と同様、そのような「自己存在」を基軸としながら、主として近現代の哲学における諸問題を考究し、もって受講者各人自身による思索の歩みを裨益せんとすることにある。但し本講義は、このねらいを「自己存在論Ⅰ」とは違った仕方で追求せんとするものである。
 もとより「ゼルプスト・デンケン(自分で考え抜くこと)」は、決して一朝一夕になしうるものではない。だがそれこそが哲学をすることの生命であり、そしてまた一身を賭して試みるに値する事柄であることを受講生諸氏が本講義を通して感得されんことを冀ってやまない。
Course Goals 「ゼルプスト・デンケン(自分で考え抜くこと)」は、決して一朝一夕になしうるものではないとはいえ、それこそが哲学をすることの生命であり、そしてまた一身を賭して試みるに値する事柄であることを理解する。
Schedule and Contents  今年度の「自己存在論Ⅱ」では、20世紀の哲学を代表する哲学者の一人、M. ハイデガーの技術論と、旧師・ハイデガーの哲学を批判的に継承し、今日の環境倫理学の礎を築いたH. ヨーナスによる未来倫理学を取り上げる。だが自己存在論を標榜する本講義において、ハイデガーの技術論が論題となるのは何故か。それは、彼の技術論がその実、現存在が当の現存在自身の「本質」に適うあり方を問う試み、つまり一種の自己存在論であるからに他ならない。ではヨーナスの未来倫理学が論題となるのは何故か。それは、彼の未来倫理学がその実、人類が「人間の理念」によって人類自身の存続を基礎づけようとする試み、つまり(ハイデガーのそれとは別物であるとはいえ)これまた一種の自己存在論であるからに他ならない。
 ではこれらの自己存在論の要点と異同はどこにあるのか。両者を合わせ鏡にすることで、自己存在論の新たな像を立体的に浮かび上がらせること。本講義において、我々は以上の課題に取り組むことにしたい。
 如上の問題意識に鑑みて目下のところ、以下のような課題について、1課題あたり3~4回の授業を行う予定である(但しこの予定は適宜変更される場合もある)。なお授業回数はフィードバックを含め、全15回とする。

1. ハイデガーの技術論
2. ハイデガーの自己存在論
3. ヨーナスの未来倫理学
4. ヨーナスの自己存在論
5. 両者の自己存在論の比較考察
Evaluation Methods and Policy レポート試験によって評価する。
Course Requirements 哲学系科目I・II(哲学I・II、倫理学I・II、科学論I・II、論理学I・II等)の中、少なくとも一つを既修していることが極めて望ましい。しかしながらそうでない場合にも本授業を履修して頂くことは可能である(その代わりに頑張って私の話に付いてきて下さい)。
Study outside of Class (preparation and review) 授業中に指示する文献を予習し、筆記した講義ノートを復習する。
References, etc. 技術とは何だろうか 三つの講演, M. ハイデガー, (講談社学術文庫)
責任という原理 科学技術文明のための倫理学の試み, H. ヨナス, (東信堂)
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