ドイツ文芸表象論演習A

Numbering Code U-HUM16 31163 SJ31
U-HUM16 31163 SJ36
U-HUM16 31163 SJ48
Year/Term 2021 ・ First semester
Number of Credits 2 Course Type Seminar
Target Year 3rd & 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.4
Instructor name OKUDA TOSHIHIRO (Graduate School of Human and Environmental Studies Professor)
Outline and Purpose of the Course 次ぎ次に誘惑して倦むことのないドン・ファンは、実にさまざまのジャンルにおいて、そしてまた実に多くの作品において素材となってきた。それは、伝説の生地スペインからイタリアを始めとするヨーロッパ中に広がり、有名な文学上の作品だけでも、たとえばキンドラーの文学辞典には、初演当時物議をかもしたモリエールの喜劇、E・T・A・ホフマンの物語、バイロンの風刺詩など十二作品も挙げられている。しかし、その後ヨーロッパを超えて広がるこの素材において注目すべきは、ドラマ、人形劇、詩、小説、オペラ、交響詩、映画などの多くの媒体に及ぶという媒体の多様性である。詩人のプーシキンやボードレール、小説家のアレキサンドル・デュマやプロスペル・メリメ、音楽家のリヒャルト・シュトラウスなど多数の者が、芸術ジャンルを超えてドン・ファンを取り上げている。さらにそれが時代的にも現代ドイツ語圏文学の重鎮ペーター・ハントケの『ドン・ファン』(2004年)まで及ぶことを考えるなら、この好色放蕩の猟色家は、あのファウストをも凌駕する、近代ヨーロッパの最も豊潤にして充溢した芸術作品の素材と言って過言ではないであろう。
本授業はそのように多様な芸術ジャンルの素材となってきた伝説を対象にして、文学と音楽、特にオペラのジャンルとしての比較を行い、それぞれの特性(優劣)について考察することを目的とする。

Course Goals 芸術と社会や歴史との関係について考察し、芸術の役割と意義についての具体的な認識を得て、その理解を深めることができます。
人文社会における論文の書き方の初歩をぶことができます。
Schedule and Contents 本授業は基本的にオンライン(ズーム)で行います。

初回:      授業全体のオリエンテーション。
第2、3回:   モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』を鑑賞する。
第4、5、6回: キルケゴールのドン・ジョヴァンニ論を日本語訳で読み「絶対
         的芸術作品」としての『ドン・ジョヴァンニ』につて考察す
         る。
第7、8回:   小林秀雄の『モオツアルト』を読み、小林が生きた激動期
         (1930年代から1940年代)の政治と社会と上記エッセイの関係
について考察する。
第9、10回:  村上春樹の『騎士団長殺し』の解説。
第11、12回:  村上春樹の『騎士団長殺し』を対象にして絵画、音楽、文学の
         比較を行い、それぞれの特徴について考察する。
第13回:    『ドン・ジョヴァンニ』を対象として文学と音楽、特にオペラ
         のジャンルとしての比較を行い、それぞれの特性(優劣)につ
         いて分析したレポートを書き提出してもらう。
第14、15回: 上記のレポートを読み、お互いの評価を議論する。
Evaluation Methods and Policy 授業参加(7割)とレポート(3割)
Course Requirements None
Study outside of Class (preparation and review) 「授業計画と内容」にある日本語文献に目を通しておくこと。
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