数学特別講義(複素幾何学)

Numbering Code G-SCI11 90506 LJ55 Year/Term 2022 ・ Intensive, year-round
Number of Credits 1 Course Type Lecture
Target Year Master's students Target Student
Language Japanese Day/Period Intensive
Instructor name HASHIMOTO YOSHINORI (Part-time Lecturer)
IRITANI HIROSHI (Graduate School of Science Professor)
Outline and Purpose of the Course ☆複素幾何学☆
標準的Kähler計量に関する入門的講義を行う.

Riemann面上のGauss曲率一定の計量など,与えられた多様体上で「標準的な」Riemann計量を求めることはそれ自体興味深い問題であると同時に,そのような計量は様々な問題に応用される重要な幾何学的対象である.この問題を滑らかな複素射影代数多様体上で考える場合にはKähler計量と呼ばれるクラスの計量を考えることが自然であるが,この問題は代数幾何学的な安定性概念とも関連して,様々な観点から活発に研究されている.本集中講義では,このトピックに関して微分幾何的観点からの入門的講義を行う.特に,「標準的な」Kähler計量の定義として広く受け入れられているCalabiのextremal計量や,その特殊な場合である定スカラー曲率Kähler計量の入門的事項について扱う.これらの計量の存在問題において重要な役割を果たす二木不変量や満渕汎関数の入門的事項についても扱うと同時に,可能な限り最近の話題にも触れることを予定している.
Course Goals Kähler多様体やKähler計量の基礎的性質を理解する.
Calabiのextremal計量の基礎を理解する.
二木不変量と満渕汎関数の基礎的性質を理解する.
Schedule and Contents 講義は全8回(フィードバックを含む)で行う。
以下のトピックを順に解説する予定である.各トピックにつきおよそ1-2回の講義を予定している.
導入とKähler多様体入門
Calabiのextremal計量とその周辺
二木不変量とDonaldson-二木不変量
Kähler計量の空間と満渕汎関数
Chen-Chengによる定スカラー曲率Kähler計量の変分法的定式化
Course Requirements 多様体論の基礎に習熟していること.
Study outside of Class (preparation and review) 予習は特に必要なく,授業の復習が重要である.特に,授業中に出題される問題を自分で解き,授業内容を復習すること.
References, etc. An Introduction to Extremal Kähler Metrics, Gabor Szekalyhidi, (American Mathematical Society), ISBN:978-1470410476
Canonical Metrics in Kähler Geometry, Gang Tian, (Birkhäuser, Basel), ISBN:978-3764361945
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