Children's Services

Numbering Code U-EDU03 23664 LJ47 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits Course Type Lecture
Target Year From 2nd to 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Tue.3
Instructor name INOUE YASUYO (Part-time Lecturer)
Outline and Purpose of the Course 目的(ねらい):子どもやヤングアダルトと称せられる10代の図書館利用者に対する戦略的で効果をあげるべき図書館プログラムを企画・実施し、評価に耐えうる内容を考えられる図書館専門職としての児童担当司書・YA担当司書を養成することを当該科目の目的とする。さらに幅広く、多くの児童書やYA向け資料を読み、評価し、子どもたちに伝えられる手法を把握することを目標とする。

概要:(1)図書館サービス対象者である子どもヤヤングアダルトについて知る(2)図書館資料としての子どもやYA向け資料について知る (3)図書館サービスとして子どもやYAと資料とを結びつける活動の企画や実施、評価方法について知る (4)地域や学校などとの協働活動について知る、ことを学習する。
Course Goals  児童や10代の図書館利用者(潜在的利用者含む)を専門に担当する司書に必要な知識を習得し、それらの人々を対象とした図書資料収集やサービス活動に関して計画を立案できるようにする。
Schedule and Contents (1)はじめに
(2)図書館の意義と使命。民主主義社会・地域社会と図書館の役割。図書館サービスとは何か。
(3)地域社会における「子ども」のイメージは何か?
(4)図書館における児童・ヤングアダルト(ティーンズ)サービスとは何か?
(5)子どもの発達と読書。なぜ「読・書」か? 読解力と「読書」「読む」と「書く」
(6)図書館資料(フィクション)
(7)図書館資料(ノンフィクション)
(8)授業内演習課題A.「絵本の読み聞かせ」(実習)
(9)乳幼児サービス・学齢期サービス
(10)中学校や高校など10代のヤングアダルト対象の図書館サービス
(11)レファレンス・サービス
(12)授業内演習課題B.「ブックトーク」(実習)
(13) 子どもたちの知的自由と図書館活動をめぐる諸問題-法律と政策,インターネットなど-
(14) 実際の図書館活動推進のための企画・立案,年間計画策定など
(15) 児童・YA図書館活動における現状と将来
Evaluation Methods and Policy 【評価方針】到達目標について、教育学部の成績評価の方針に従って評価します。他学部や大学院生の方はあらかじめご了承ください。

なお、以下の要件を評価対象とする要件とします。
(1)出席;全体の1/3以上の無断欠席は授業放棄とみなします。教育実習・介護体験・博物館/図書館実習は考慮しますが、クラブ活動やゼミ活動・就職活動は自己責任の範囲内と考えて自己管理してください。
(2)課題(40%程度の評価割合);数回の小課題を課します。子ども向け・10代向けの資料を読み、選べる力をつけていただくための課題です。定番の本や議論となっている本を読み書評を作成してもらいます。絵本から小学生向けの児童書やノンフィクションの本、さらに中高生向けの定番となっているフィクション・ノンフィクションの本を読んでもらいます。司書であって定番の本を知らないというのはありえないのです。司書にならなくても将来の親として読んでおくべき本を読んでもらいます。授業が始まるまでに出来るだけ読んでおいてください。なぜ何十年も前の子どむ向けの本が今でもどこの本屋でも売られていて読まれているのかを考えながら読んで(読み直して?)ください。
※すべての課題を提出されることが評価対象となる条件になります。どれだけ独創性があるか・利用者へのアピール度があるか、などを評価ポイントとします。
(3)演習(30%程度の評価割合);「絵本の読み聞かせ」「ブックトーク」の演習を実施します。受講生の相互評価で評価します。コロナまん延などの場合、これらの演習はZoomを利用したグループワークとします。そのため、手元に絵本や中高生向け資料の現物をもって、オンラインで提示できるように準備しておいてください。
(4)小テスト(30%程度の評価割合);まとめのレポート・テストを実施します。講義内容の理解習熟を評価します。コロナまん延等により教室での試験が実施できなくなった場合には他の課題に振り当てる可能性があることをあらかじめご了承ください。実施する際には、実際の司書の採用試験(専門試験)を念頭におき、図書館情報学専門語句とくに児童サービスに関連する語句の説明(具体例含む)と児童・YAサービス分野での近年の課題をとりあげ、その事項の説明と自分なりの考えや解決策などを記述してもらう形式とする。
Course Requirements 出席は必須。
公共図書館や学校図書館で将来実際に活動することを目標とする受講生を優先とするが、将来、子どもやYA向けの出版や書店など関連企業で働くことや親になった際に子どもに適切な読書資料を選ぶことができることなども想定している人の履修を歓迎する。ただし、子ども向けやYA向けの基本図書を読みすすめることを厭わないことが条件。
Study outside of Class (preparation and review) ・できるだけ定番(教科書に取り上げられるような古典というわけではありません)とされる絵本や子どもの本・ティーンズ向けの本を授業までに読んでおいてほしい。なぜ何十年も前に出版された絵本や児童書、中高生向けの本がいまでもどこの書店でも購入することができる(ということは読まれている)のはなぜなのか、考えながら読んで(読み直して?)ほしい。それら定番の本のストーリー展開とかが今流行しているラノベやアニメに再登場していることがわかるでしょう。

・映画やアニメ、まんがなどメディア化された作品と原作とを比べておいてほしい。視覚化作品と原作の文字作品との相違点について認識しておいてほしい。逆にマンガの文字化作品(ノベライズ)についても比較検討しておいてほしい。

・「子どものために」「よくない」とクレームがついた本をとりあげて、どこが、どう問題だとクレームがついたのか、検討してほしい。実際にはクレームがつくほど問題があるわけではないイチャモンにすぎないかもしれない。隠された別の何かの理由があって、クレームがついているのかもしれない。昔は問題になったけれど今では何も問題になっていないこともある。なぜだろうか。議論となっている(なっていた?)時代的・社会的背景を探ってほしい。

・図書館概論や図書館サービス概論、図書館情報資料論の内容とかぶる部分があるので、復習(あるいは予習)しておいてほしい。
Textbooks Textbooks/References 児童サービス論 新訂版, 堀川照代 編著, (日本図書館協会、2020年), ISBN:978-4-8204-1315-8, 授業ですべてカバーできないので、各自予習復習に活用してください。
 授業中に資料配布する、あるいはKULASISあるいはPandAに情報資料をアップするなどしますので、適時参照してください。
 また、多くの絵本や児童書・YA書を読んでもらうことになります(課題)ので、貸出利用できる公共図書館を確認して、借りるための手続きをあらかじめすませておいてください。

References, etc.  「図書館概論」「図書館サービス論」の分野を基礎としての発展的内容となるので、これらの科目の教科書や参考書が参考文献になるので、すでに受講した人や並行して受講する人はそれらの科目内容を考えながら受講してほしい。

 課題として読んでもらう絵本や子どもの本・ティーンズ向けの本のリストは授業(KULASISかPANDAでも)で配布します。現物の本は大学図書館では所蔵していない(教育学部図書室や心理学科図書室には若干所蔵されています)ので、公共図書館(京都府立図書館など)や家庭・地域文庫(アーカイブではありません)など、絵本や子どもの本にアクセスできるところをあらかじめ確認して借りれるように登録しておいてほしい。京都府内に在住していなくても、京都府立や京都市立図書館は利用できます。実家に絵本や子どもの本を残している人は取り寄せておかれるといいかもしれません。
Related URL http://www.jla.or.jp/jidou/index.html
http://www.j-sla.or.jp/
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