Educational Information Science

Numbering Code U-EDU00 35020 LJ10 Year/Term 2022 ・ Second semester
Number of Credits Course Type Lecture
Target Year 3rd & 4th year students Target Student
Language Japanese Day/Period Mon.5
Instructor name KUTOMI NOZOMU (Graduate School of Education Assistant Professor)
Outline and Purpose of the Course 情報通信技術(ICT)の発展に伴い,教育学の研究方法や学校教育などの在り方は大きく変わっている.特に,新しい学習指導要領において,「情報活用能力」は「言語能力」「問題発見・解決能力」などと並び「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられている.
本授業では,研究や学校教育等においてICTを活用できる人材を育てることを目的として,以下の授業を行う.
①初等中等教育を中心にICTの活用状況について知見を深め,有用性や問題点について考察を行う
②主にプログラミング言語Pythonを用い,学校教育の現場・研究活動の双方で活用可能な,基本的なプログラミングの知識・経験を得る
Course Goals 「授業の概要・目的」で述べた①,②のそれぞれに対して基本的な知識を身につける.①については,コロナ禍の状況が起こる以前から学校教育が情報環境を整えて教育することが求められていることなどを背景に,学校教育におけるICTを活用した授業デザイン,教科書や教材,学校作りなどについての事例を通じ,正しい知識の下で有用性や問題点について自らの考えをもち,議論を行えるようになることを目指す.②に関しては,プログラムの原理や仕組みの基礎を理解し,オープンデータの利活用をしながら,意図した処理をデザインできるようになるための基礎となる考えや手法を身につけることを目指す.
Schedule and Contents 授業計画
以下のテーマについて、講義を中心とした座学によって深い理解を得る他、演習によって応用力が身につくことを目指す。

第1回:導入 本授業の背景と授業計画を概観する。
第2回:プログラミングの基礎の理解(1)
   Excelのマクロ(VBA, Visual Basic for Application)とPythonを用い、if文,for文,関数の自作などの
   簡単な機能を学び,プログラミングについて学ぶ基礎とする.
第3回:学校教育における情報化の現状(1)
  講義を通じ、教育の情報化の歴史とGIGAスクール構想までの進展を概観する。
  また、これらに関する教育委員会の取組例を紹介し、学ぶ。
第4回:学校教育における情報化の現状(2)
  講義を通じ、教育データの利活用や、学校現場のDX(デジタル・トランスフォーメーション)
について、最新の情報を学ぶ。
第5回:学校教育における情報化の現状(3)
  学校教育における情報化の現状と未来について、有識者を招いて講義をいただきディスカッ
ションを行い、知見を深める。
第6回:学校教育における情報化の現状(4)
  警察が行っている情報モラル教育の取り組みについて学び、学校教育における情報化の現状
と未来について、知見を深める。
第7回:プログラミングの基礎の理解(2)
  人工知能の技術を実際に自分のPCで動かすことにより、外部のコードを用いることを学ぶ。
第8回:プログラミングの基礎の理解(3)
  オープンデータについて基礎を理解し、特に、教育に関するデータ群の扱い方を学ぶ。
第9回:学校教育における情報化の現状(5)
  初等中等教育の現場から外部講師を招き,学校教育における情報化の現状について,講義などを
通じて知見を深める.
第10回:プログラミングの基礎の理解(4)
  ここまでの授業で学んだプログラミングの基礎について復習する。また、以降の自由演習に
おいて各自が取り組む課題・テーマ・扱うデータについて議論する。
第11回:プログラミングを用いた自由演習(1)
  本講義を受けて学んだことを活用し、プログラミングを用いて課題やデータを自らで探し、
決定し、プログラミングを行う。
第12回:プログラミングを用いた自由演習(2)
  本講義を受けて学んだことを活用し、プログラミングを用いて課題やデータを自らで探し、
決定し、プログラミングを行う。
第13回:プログラミングを用いた自由演習(3)
  本講義を受けて学んだことを活用し、プログラミングを用いて課題やデータを自らで探し、
決定し、プログラミングを行う。
第14回:プログラミングを用いた自由演習(4)
  受講者間で発表を行い、内容を共有する。これはグループで行っても構わない。
第15回:プログラミングを用いた自由演習(5)
  受講者間で発表を行い、内容を共有する。これはグループで行っても構わない。

なお、受講者の理解状況を見極め、必要な場合には説明や課題を追加するなどにより受講者が一定のレベルに達するように講義を行う。
Evaluation Methods and Policy 【評価項目】
成績の評価は,課題や演習への取り組み(50%)と,最後の自由演習に関する発表に対する評価(50%)で行う.筆記試験は行わない.

【評価方針】
到達目標について,教育学部の成績評価の方針に従って評価する.
Course Requirements 基本的なパソコンの操作やWebブラウザによるインターネットの閲覧ができること.プログラミングの知識や経験は必要ない.
本授業では各自のノートPCを「2 プログラミングの基礎の理解」「3 プログラミングを用いた自由演習」において用い,3週目以降は必須とする.持ち込むノートPCの性能は低くてもよく,Windows,Mac,LinuxのいずれかのOSが起動し,通常通り利用できていればよい.これから購入を検討する学生に対しては,必要に応じて貸与も含めて相談に応じる.
Study outside of Class (preparation and review) プログラミング未経験者でも十分についていけるようにするが,一部の授業において,プログラミング等の自習を行う必要がある.
References, etc. 「我が国の小中学校を対象とした教育の情報化の進展」情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE)6(2) pp.1--15, 東原義訓, (情報処理学会,2020)
日本学術会議 心理学・教育学委員会・情報学委員会合同 教育データ利活用分科会「教育のデジタル化を踏まえた学習データの利活用に関する提言-エビデンスに基づく教育に向けて-」
(2020)

他、Pythonの初歩に関する資料や、学校教育の情報化に関する最新の動向については授業中に紹介する
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