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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 公共政策大学院 事例研究 CS 人事改革分析

CS 人事改革分析

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科目ナンバリング
  • P-GOV02 66240 SJ45
開講年度・開講期 2020・後期
単位数 2 単位
授業形態 演習
配当学年 1・2回生
対象学生 大学院生
使用言語 日本語
曜時限 水3
教員
  • 嶋田 博子(公共政策大学院 教授)
授業の概要・目的 行政は相手を理屈で論破して勝ち負けを競う場ではなく、様々な利害や価値観を持つ人々を包摂して辛抱強く合意点を探っていく場である。どのような難題も受けて立つオールラウンダーとなる覚悟が要求される代わりに、法令という後世に残る「ものづくり」を通じ、社会貢献の確かな手応えを実感できる職場でもある。また、調整の過程では担当者の力量によって潮目が変わる場面も多く、スポーツと同様、ルールや技術の習熟がプレイの醍醐味につながる。
本年の演習においては、政策テーマとして、官民の働き方改革を取り上げ、調整担当者と多様な利害関係者の双方の立場を模擬体験する。
前半では、近年の労働にかかわる制度改正の意図・内容と、それらがもたらす企業や労働者への具体的効果を分析・説明し、利害関係者の納得を得る。後半は、労働法制が直接適用されない国の現場における働き方の見直しに向けて、データ分析や法令作成を含めた具体的な政策立案を行い、利害関係者を説得する。
政策提言が巷に溢れる中、「提言だけではなぜ結果に結びつかないのか」に気づく契機となることを期待する。
到達目標 (1) 実例を用いた政策立案過程の分析及び応用シミュレーションを通じ、エヴィデンス収集や将来予測、法令起案等に向けた基礎能力を涵養する。
(2) 様々なステークホルダーの立場を理解するとともに、政策の結実に向けて合意を得ていくための調整プロセスの意義を理解し、実践的な調整能力を身につける。
(3) キャッチフレーズやプレゼンテーションにまどわされず、政策の本質と帰結を大局から見極める目を養う。
授業計画と内容 1~2 序論:演習に向けた説明
・政策立案の枠組み(課題把握から政策立案、制度成立までの流れ)
・様々な折衝の特徴(利害関係者、審議会、官邸、与党、予算・定員当局、内閣法制局、各省協議、野党対応、国会審議、マスコミ対応等)
・キャッチフレーズの虚実
・働き方改革等をめぐる全体像と官民労働法制の基本構造の異同

3~7 課題Ⅰ 企業の「働き方改革」関連政策の狙いや効果につき、厚労省の立場で多様な利害関係者に説明・納得を得る
   労働時間の上限規制・高プロ・インターバル、育児・介護支援、ハラスメント禁止、同一労働同一賃金・派遣・パート労働者の保護、高齢対策 等
(このほか、副業解禁、新卒一括採用見直し、解雇規制緩和等の選択も可)

8~13 課題Ⅱ 国家公務員に対する「働き方改革」関連改革案を新規作成し、人事院等の立場で多様な利害関係者に説明・納得を得る
   勤務時間の上限規制・裁量勤務制、育児・介護支援、ハラスメント禁止、同一労働同一賃金・非常勤職員、定年引上げ・再任用 等

14 総括討議:なぜ政策はねらい通りに実現しないのか
15 フィードバック(方法は授業中に説明する。)

上記は、政策立案に携わる楽しさが実感できるよう、受講生の関心や理解度、社会状況の変化を見ながら、弾力的に調整する。関連政策に携わった幹部行政官をゲストスピーカーとして呼ぶ方向で検討中。
成績評価の方法・観点 担当分の発表内容(40)と、他の者の発表に対する討議への貢献度(60)とで総合評価する。
履修要件 人数上限あり。
授業外学習(予習・復習)等 担当分の発表のほか、特定ステークホルダーを代表する立場から、毎回、他の者の発表に対する討議を求める。課題の予習に加え、常に新聞や政府白書等に目を通して最新の動きを把握しておいてほしい。
教科書
  • 必要な資料・文献等を適宜提示する。
参考書等
  • 政策立案の技法, ユージン・バーダック, (東洋経済新報社),
  • 検証 アベノミクス「新三本の矢」, 福田慎一編, (東京大学出版会),
  • 労働市場制度改革, 鶴光太郎・樋口美雄・水町勇一郎, (日本評論社),
  • 企業ファースト化する日本 -虚妄の「働き方改革」を問う, 竹信三恵子, (岩波書店),