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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 公共政策大学院 展開科目 国際政治と日本外交

国際政治と日本外交

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科目ナンバリング
  • P-GOV00 64C40 SJ42
開講年度・開講期 2020・前期
単位数 2 単位
授業形態 演習
配当学年 1・2回生
対象学生 大学院生
使用言語 日本語
曜時限 土1・2 隔週、2限連続
教員
  • 有馬 裕(法学研究科 客員教授)
授業の概要・目的  日本を取り巻く国際環境が大きく変化する中で、戦後の日本外交の主要な出来事を学ぶ。その上で,それを踏まえた今後の日本の外交・安全保障政策のあり方についての講義,討論等を通じて、外交政策を企画,立案,実施する立場に立って思考する機会を持つ。担当教官が現職外交官として有する実務経験をも踏まえつつ、戦後処理、米国,朝鮮半島,中国,ロシア,国連、政治・安全保障,歴史,経済外交等をとり上げる。
 毎回の授業は、90分の中で講義(60分~75分程度)を行った上で、それに基づく意見交換を行う。講義中にも学生に質問を投げかけること、意見を求めることがある。各学生には講義、議論への積極的な参加を求める。
到達目標  本授業では、日本の戦後外交の基本的な流れを学ぶとともに、それを踏まえて外交・安全保障政策について,日本や,日本の同盟国たる米国の外交・安全保障政策の基本方針の理解から始め,外交政策担当者が,国際環境が激変する中で,いかなる問題意識を持ち,様々な変数を考慮しながら,現実の課題・問題を解決するための政策を立案・遂行し、国際交渉等に臨んでいるかを理解する。また,それを通じ,外交政策について自らの考えを整理し,提言を行うことを目指す。また,各種準備に当たって,英語の情報の活用も行い,外国語情報の活用能力を高める。
授業計画と内容  以下の課題について、14コマの授業の中で,概ね下記の順序に沿って取り上げる予定。国際情勢の変動や履修者の関心により,調整を行うこともありうる。 事前必読資料については授業前に目を通してくること。必要に応じ授業前に考えておくべき論点を提示するので、授業の際にそれらの論点についての意見を考えておくこと。
 (事前必読資料の中に記載されている、共同声明、条約は基本的に外務省ホームページに記載されている。事前必読資料の条約や共同宣言は詳細に読み込み理解する必要はなく、どのような項目があり、どのようなことが書かれているかに目を通してくること。)

(4月11日)
1 授業のイントロダクション及び戦後処理
 外交を理解する上で重要な論点を概括的に紹介するとともに、授業全体を総覧する。
 日本の戦後処理の経過を学ぶことにより,第二次世界大戦後の日本外交の原点及び現在の日本外交の法的基盤を理解する。
(事前必読資料)
 サンフランシスコ平和条約(1952年)
 日華平和条約(1952年)
 日韓請求権協定(1965年)
 日ソ共同声明(1956年)
 日中共同声明(1972年)
「戦後日本外交史」(染谷芳秀)(PP2-59,79-84)

2 日本と国連
 国連の成り立ちの経緯及び国連憲章の構成を理解することにより,国連に対する理解を深めるとともに,日本と国連の関わりあいについて学ぶ。
(事前必読資料)
 国連憲章(1945年)

(4月18日)
3 日米安保体制と日本の安全保障
 日米安全保障体制についての理解を深めることにより,日本の安全がいかに確保されているかについて理解を深める。
(事前必読資料)
 日米安全保障条約((旧)1952年及び(新)1960年)
「戦後日本外交史」(染谷芳秀)(PP62-79、95-108、132ー138、167ー172)

4 日米関係・米国内政
 日米安保体制に支えられた日米関係についての理解を深めるとともに,日米関係を理解する上で不可欠な米国という国就中その内政についての理解を深める。
(事前必読資料)
日米首脳会談共同声明(1954年11月10日)
佐藤栄作総理大臣とリチャード・M・ニクソン大統領との間の共同声明(1969年11月21日)
日米首脳会談(令和元年5月27日)(外務省ホームページ)
「戦後日本外交史」(染谷芳秀)(PP161ー228)

(5月9日)
5 日中関係・日台関係
 戦後の日本と中国との関係の変遷を学び、現在の日中関係の課題、現在の日本と台湾との関係について考える。
(事前必読資料)
「日中共同声明」(1972年9月29日)
「日中平和友好条約」(1978年8月12日)
「平和と発展のための友好協力パートナーシップの構築に関する日中共同宣言」(1998年11月26日)
「「戦略的互恵関係」の包括的推進に関する日中共同声明」(2008年5月7日)
「日中関係の改善に向けた話合い」(2014年11月7日)
「戦後日本外交史」(染谷芳秀)(PP145ー153、208ー212、238ー242、242-286)

6 日中経済関係・中国経済
 日中経済関係の変遷、中国経済の成長、世界経済の中における中国の存在感を学び、現在の課題を考える。
(事前必読資料)
「戦後日本外交史」(染谷芳秀)(PP108-116)

(5月23日)
7 日韓関係,日朝関係
 日韓関係の歴史を学び、現在の日韓関係の課題について考える。また、日朝関係、北朝鮮の問題について学び、現在の課題を考える。
(事前必読資料)
「日韓基本条約」(1965年12月18日効力発生)
「日韓請求権協定」(1965年)
「日韓共同宣言」(1998年10月8日)
「日朝平壌宣言」(2002年9月17日)
「戦後日本外交史」(染谷芳秀)(PP48-53、116ー119、154ー156、212ー217、234ー237)

8 日ソ・日露関係
 日ソ・日露関係について学び、日露関係の課題、国際社会の中におけるロシアの位置づけについて考える。
(事前必読資料)(各共同声明については、北方四島問題に関係する箇所を読むこと。)
「日ソ共同声明」(1956年)
「東京宣言」(1993年)
「クラスノヤルスク合意」(1997年)
「川奈合意」(1998年)
「日露行動計画」(2003年)
「戦後日本外交史」(染谷芳秀)(PP79-87、124ー132、217ー223)

(5月30日)
9 湾岸戦争後の日本の安全保障政策
 自衛隊を海外に送る法律がない中で湾岸戦争に日本がどう向き合ったかを学び、その後国際社会の安全保障についての日本国内の考え方がどう変遷し、それに伴い日本の安全保障政策がどのように変わっていったかを学び、現在の課題を考える。
(事前必読資料)
「戦後日本外交史」(染谷芳秀)(PP162ー207、230ー233)

10 歴史問題
 「歴史問題」がいかなる問題であるかを学び、現在の課題を考える。
(事前必読資料)
「戦後50周年の終戦記念日にあたって」(いわゆる村山談話)(平成7年8月15日)
「安倍内閣総理大臣談話」(終戦70周年)(平成27年8月14日)
「慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話」(平成5年8月4日)
(参考資料)
「日韓共同声明ー21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップ」(平成10年10月8日)
「平和と発展のための友好協力パートバーシップの構築に関する日中共同宣言」(平成10年11月26日)

(6月13日)
11 自由で開かれたインド・太平洋
 2016年8月、安倍総理がケニアで開催された第6回TICAD(アフリカ開発会議)で提唱した「自由で開かれたインド太平洋」の考え方について学び、今後の課題について考える。
(事前必読資料)
「自由で開かれたインド太平洋」(外務省資料、外務省ホームページ掲載)
「自由で開かれたインド太平洋に向けて」(外務省資料、外務省ホームページ掲載)

12 日本の経済外交
 日本の経済外交の変遷を学ぶとともに、現在の日本の経済外交の課題を考える。
(事前必読資料)
「経済外交」(外務省資料、事前に配布予定)
「戦後日本外交史」(染谷芳秀)(PP89ー122)

(6月27日)
13 実践演習(各人が日本外交への具体的な提言を考える。G7会合、日米首脳会談、日中首脳会談、日韓関係の改善等の現実の外交課題について、授業参加者がテーマを選んだ上で提言(場合によっては発言応答要領)の発表を行う。その上で、その提言について意見交換を行う。)

14 実践演習(同上)

15 フィードバック(詳細については授業中に指示する)
成績評価の方法・観点 毎回の授業での意見表明・質問を通じた授業への貢献度、実践演習における発表を踏まえ評価する。期末試験は行わない。
授業実施の7回の土曜日のうち最初の6回(第12回講義まで)のうち4回は,授業の後にその日に学んだこと、考えさせられたこと、授業後に調べたこと等、授業から得られたことについてのレポート(A4一頁程度)を一週間以内にメールで提出する。いずれの4回にレポートを提出するかは、受講者の判断に委ねる。
また,授業実施の7回目の土曜日、即ち第13回及び第14回に行う予定の実践演習における政策提言の内容及び議論への貢献も評価する。授業参加者各人は、日本外交への具体的な政策提言を考える。これはG7会合、日米首脳会談、日中首脳会談、日韓関係の改善等の現実の外交課題について、授業参加者がテーマを選んだ上で発表を行う。その上で、その政策提言(場合によっては会談の発言応答要領)について意見交換を行う。
授業における討論,提言、質問等で積極的な役割を果たすこと,自分の考えを適切な形で表明することを重視する。
評価の割合としては,おおむね,出席状況,授業での発言4割,レポート3割,提言及び提言についての討論3割。
履修要件 特に無いが、国際政治や外交問題に関心を有しており、日々メディア等を通じて国際情勢をフォローしていることが望ましい。
授業の準備にあたり、英語の資料読書を課題として出すこともある。
授業外学習(予習・復習)等 ・上記教科書の該当部分やホームページから入手可能な資料(いずれも授業前に指定)を事前必読資料に指定するので、授業前に予め目を通しておくこと。
・最初の6回の土曜日(第12回まで)のうち、4回(どの4回にするかは学生の判断)は,授業後に次の授業までの間にA4一枚のレポートを提出。レポートのテーマは自由であり、授業より学んだこと、考えさせられたこと、授業後に調べたこと等を内容とすること。
第13回及び第14回の実践演習では、各人が日本外交への具体的な政策提言を考える。これは、G7会合、日米首脳会談、日中首脳会談、日韓関係の改善等の現実の外交課題について、授業参加者がテーマを選んだ上で発表を行う。その上で、その政策提言(場合によっては発言応答要領)について意見交換を行う。各人は授業を行って行く過程で、いかなる外交課題について政策提言を行うかについて考えること。
教科書
  • 戦後日本外交史 第3版補訂版, 染谷芳秀, (慶應義塾大学出版会),
参考書等
  • 戦後日本外交史, 五百旗頭真(編), (有斐閣アルマ),
  • 戦後日本外交 軌跡と課題, 栗山尚一, (岩波現代全書),