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現在位置: ホーム ja シラバス(2020年度) 工学研究科 原子核工学専攻 場の量子論

場の量子論

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科目ナンバリング
  • G-ENG08 5C004 LJ57
開講年度・開講期 2020・後期
単位数 2 単位
授業形態 講義
配当学年 修士・博士
対象学生 大学院生
使用言語 日本語
曜時限 木2
教員
  • 小暮 兼三(工学研究科 助教)
  • 宮寺 隆之(工学研究科 准教授)
授業の概要・目的 量子論と相対性理論は20世紀の物理学における最も革命的な理論である。相対論的場の量子論とはこれら二つの理論を合わせもつもの、すなわち相対論的対称性をもつ量子論の形式であり、現代の理論物理学の主要な道具として用いられている。一方、数学的な観点からは相互作用する量子場はいまだにその厳密な構成はなされておらず、この形式自体の研究も現在なお非常に盛んである。本講義では、相対論的場の量子論について段階的に導入を行い、その自然さとともに相対論的対称性及び無限自由度に起因する特有の困難さを理解することを目的とする。
到達目標 相対論的場の量子論について、その自然さとともに相対論的対称性及び無限自由度に起因する特有の困難さを理解する。
授業計画と内容 第1回(宮寺):場の量子論とは。非相対論的多粒子系を取り上げ、局所的物理量の記述のためには自然に量子場の概念が導入されることを説明する。

自由場の量子論
第2回(宮寺):特殊相対性理論(1)相対性原理と光速度不変の原理から純ローレンツ変換を導く。
第3回(宮寺):特殊相対性理論(2)計量を不変とする変換としてPoincare変換を導入し、その構造を調べる。
第4回(宮寺):相対論的量子力学(1)Wignerの定理について説明し、Poincare群の既約表現としての相対論的1粒子系を導入する。
第5回(宮寺):相対論的量子力学(2)Poincare群の既約表現の分類を行う。
第6回(宮寺):相対論的多粒子系。Fock空間のもとで相対論的粒子の多粒子系を記述する。
第7回(宮寺):自由場の量子論(1)生成消滅作用素を導入し、中性自由スカラー場を導入する。
第8回(宮寺):自由場の量子論(2)中性自由スカラー場について、相関関数の性質を調べる。自由場についてWeyl代数を導入し、Haag-Kastlerの公理の説明を行う。

量子場の相互作用
第9回(宮寺):自由場の古典論。Klein-Gordon方程式の解空間を相空間とし、その上にPoisson構造を導入する。
第10回(宮寺):変形量子化。上記古典論の変形量子化を行う。
第11回(宮寺):正規積。局所的非線形物理量について、上記手法の困難さを紹介し、それが正規積の概念によって解決されることを見ていく。また、超局所解析による超関数の積について解説する。
第12回(宮寺):相互作用の導入(1)T積を用いて相互作用の導入を試み、その困難さを説明する。Feynmanダイアグラムについて解説する。
第13回(宮寺):相互作用の導入(2)ナイーブには発散してしまうダイアグラムについて、どのようにwell-definedな超関数を導入するかについて解説を行う。
第14回(宮寺):Epstein-Glaserのくりこみ。T積の各次数について満たすべき性質をあげ、どのように発散があらわれて、それらを解消していけるかについて説明をおこなう。
第15回(小暮):最近の話題。場の量子論について最近のトピックスを紹介する。
成績評価の方法・観点 レポートにより評価する。
【評価基準】
 到達目標について、
  A+:すべての観点においてきわめて高い水準で目標を達成している。
  A :すべての観点において高い水準で目標を達成している。
  B :すべての観点において目標を達成している。
  C :大半の観点において学修の効果が認められ、目標をある程度達成している。
  D :目標をある程度達成しているが、更なる努力が求められる。
  F :学修の効果が認められず、目標を達成したとは言い難い。
履修要件 解析学、線形代数学、量子物理学1,2
授業外学習(予習・復習)等 復習を行い、疑問点を明確にしておくこと。